輸入クラシック 新作
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製作家/商品名
:
ホセ・マリン・プラスエロ Jose Marin Plazuero
モデル/品番 Model/No.
:
アウラオリジナルモデル No.984
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
2022年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:エボニー 塗 装:セラック 糸 巻:シャーラー(グランドチューン) 弦 高:1弦 2.7mm/6弦 3.3mm [製作家情報] 1960年 スペイン、グラナダ生まれ。同地を代表する名工アントニオ・マリン・モンテロ(1933~)は彼の叔父にあたります。1974年14歳の時に当時マヌエル・ベジードと共同製作をしていたアントニオの工房に入り、最初は主に塗装を担当しながら、並行して少しずつギター製作も学び、従事してゆきます。1979年にアントニオとともに同じグラナダの cuesta del Caidero に新しく独立した工房を開き、同年19歳で最初のギターを製作、この時より正式にマリン工房の製作家としての活動を開始します。ここで彼は自身のオリジナルラベルによる生産ラインを確立しますが、その後も袂を分かつことなく叔父アントニオと共にそれぞれのラベルによる製作を現在も続けています。また1979年はアントニオがそれに先立つ1977年より親交を深めていたフランスのロベール・ブーシェとの2度目の交流により、自身のマリン=ブーシェスタイルを確立した年でもあり、ホセはこの二人の巨匠の邂逅とそれによって生み出された製作メソッドをリアルタイムで学んでいます。 ホセのギターは叔父アントニオの工法と作風を十全に受け継ぎながら、音響と造作の両方において彼ならではの洗練を施した極めて質の高いモデルとなっており、現在のグラナダのスタンダードをもっとも円満に体現していると言えます。メインモデルとなるブーシェタイプの他、慧眼すべき見事なトーレスモデル、良質なフラメンコモデル等も製作。 〔楽器情報〕 ホセ・マリン・プラスエロ製作 アウラショップオリジナル 2022年新作の入荷です。グラナダを象徴する石榴(ザクロ)をモチーフにしたモザイクとラベルを採用し、工房ストックの中から最高級の材を選定して使用、そして美しいセラック塗装による仕上げ、気品あふれる佇まいがまずは特筆すべき点となっています。 内部構造はサウンドホール上側に2本、下側に1本のハーモニックバー、そしてほぼ平行に近い角度で配置された左右対称5本の扇状力木が、ちょうどブリッジの位置に横幅いっぱいに渡って設置された1本のバー(トランスヴァースバー)を貫通しボトム部まで伸びているブーシェ特有のパターンを踏襲。レゾナンスはG#~Aに設定されています。 基本的には叔父アントニオ作ブーシェモデルを踏襲しているものの、その音像や発音はよりシャープで硬質。分離の良さと適度なサスティーン、豊かな音量とそのダイナミズム、鋭敏な反応など、スペインギターのエッセンスとコンサートギターの必要条件とを兼ね備えています。そしてグラナダ派ならではの、高く抜けてゆくような透明感ある響きがなんとも素晴らしい。演奏性もまた秀逸。ネックシェイプはCラウンドの薄めの加工、弦高の初期値も低めの設定となっており左手のストレスが軽減されているのに加え、上述の通り音量のダイナミズムと俊敏な発音により右手もまた楽に弾ける感覚があります。 巨匠アントニオとともにいまやスペインを代表するブランドとして国際的に高く評価されているマリン工房。グラナダサウンドのエッセンスを十全に備えた見事なモデル、貴重な新作の入荷です。 Performance video
定価(税込) : 1,760,000 円
販売価格(税込) :
1,672,000 円
製作家/商品名
:
ゲルハルト・オルディゲス Gerhard Oldiges
モデル/品番 Model/No.
:
1931年シンプリシオモデル ”La Flor” No.327
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
ドイツ Germany
製作年 Year
:
2018年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
メイプル Solid Maple
付属品 Option
:
ハードケース付属
備考 Notes
:
ネック:セドロ/天神:エボニー 塗 装:セラック 糸 巻:ロジャース(ブラス) 弦 高:1弦 3.7mm/6弦 4.0mm 〔製作家情報〕 1955年ドイツ生まれ。大学卒業後にギターやリュートなど幾つかの工房で修業を重ねたのち、1985年にマイスター制度による国家試験に合格しゲゼレを取得、1986年に創設当初のLakewood Guitars のリペア部門で働くことになります。1988年にホセ・ルイス・ロマニリョスのギター製作セミナーに参加し、この名工から彼のその後の方向性を決定づけるほどの影響を受けることになります。1989年には再び国家試験に合格しマイスターの称号を得るとともに、自身の独立した工房を設立。師であり友人であるロマニリョスの薫陶を受け、トーレスを起点とするスペインの伝統的なギター、そして特にハウザー1世の製作美学に傾倒し、現在もこれらのマエストロたちのギターを規範とした、外観、音色ともに味わい深い楽器を製作しています。 〔楽器情報〕 オルディゲス自身が自らその立脚点として挙げるトーレス、マヌエル・ラミレスへと続く系譜のなかでも、とりわけフランシスコ・シンプリシオの名は、彼が製作したギターの芸術的な完成度の高さから際立った魅力を放っていたものと思われます。本作はこの名工の1931年作#327のレプリカモデルで、横裏板に美しい楓材を使用した1本。オリジナルのニュアンスに肉薄するような入魂の作品となっています。硬質ながら真綿のような感触の楓ならではの音色はたとえようのない滋味をたたえ、この上なく上品で古雅な味わいを醸し出しています。 糸巻:ロジャース ブラス Performance video
定価(税込) : 3,080,000 円
販売価格(税込) :
お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
ホセ・ビヒル Jose Vigil
モデル/品番 Model/No.
:
アウラオリジナルモデル Aura Original model No.118
弦長 Scale Length
:
640mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
2022年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
メイプル Solid Maple
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:エボニー 塗 装:セラック 糸 巻:シャーラー・グランドチューン(スネークウッド) 弦 高:1弦 2.7mm/6弦 3.7mm [製作家情報] 1979年 スペイン、アストゥーリアス生まれ。音楽家の父親のもと幼いころから音楽に囲まれた環境で育ちました。家具木工の勉強をしながらもギター製作への情熱やみがたく、グラナダに最初の工房を開きます。同地の名工アントニオ・マリンやラファエル・モレーノ、ジョン・レイなどの工房に足繁く通い、彼らの貴重なアドバイスをもとに自身の製作美学を洗練させてゆきます。演奏者が音楽表現に自由に集中できることをモットーとする彼の楽器は、材の選択、製作過程における環境の整備から楽器の細部に至るまで、細心の配慮を維持して完成されており、実に高い精度を備えたものとなっています。素直でしっかりした発音、やや太めのふくらみのある響きは師であるアントニオ・マリンを思わせるところもあり、耳によく馴染みます。若さと洗練が同居しているあたりは、伝統に深い敬意を払いながらも現代的なものを志向する近年の優れた若手にみられる傾向ですが、慎ましさの中にそれが表現されているのがこの作家の大きな魅力でしょう。新時代を担う製作家として、アウラが注目する一人です。 〔楽器情報〕 ホセ・ビヒル製作のアウラショップオリジナルモデル、横裏板に実に美しいフレイムメイプルを使用した新作が入荷致しました。 軽めのボディで木がじかに響くようなヴィヴィッドな発音はいかにもグラナダ的な感性を感じさせるとともに、音量も申し分ありません。加えてどこか慎ましく、ヨーロッパ的な洗練も同時に備わったところはこの製作家の他にはない個性と言えるでしょう。メイプル特有の角の取れた音像は真綿のような感触があり、それがこのブランドの本質的な明朗さと実によく親和して、自然にチャーミングとさえ言える音色を備えるにいたっています。 内部構造はサウンドホール上に2本、下側に1本のハーモニックバー、左右対称5本の扇状力木と、駒板真下位置には非常に薄く加工されたトランスヴァースバーがほぼ横板いっぱいにわたって設置されているという構造。トランスヴァースバーは1~3mmほどの低さで加工されているので5本の扇状力木はその上を乗り越えてボディボトム部まで伸びています(師のアントニオ・マリンやこの構造のオリジナルであるロベール・ブーシェは1cm前後の高さがあり扇状力木はこのバーを貫通する構造になっています)。レゾナンスはG~G#に設定されています。 640mmスケールでネックは薄めのCシェイプ加工が施されており、左手のグリップ感はとてもコンパクトな印象。ショートスケールなので弦の張りは比較的柔らかめなので両手共にストレスなく弾けます。 糸巻きはシャーラー製のグランドチューンシリーズ。ハードケース付き。 Performance video
定価(税込) : 1,430,000 円
販売価格(税込) :
1,358,500 円
製作家/商品名
:
パブロ・サンチェス・オテロ Pablo Sanchez Otero
モデル/品番 Model/No.
:
model Torres 7strings ’Aurora’ No.35
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
2022年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
ローズウッド Solid Indian Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:エボニー 塗 装:セラックニス 糸 巻:フステーロ(トーレス7弦用) 弦 高:1弦 3.6mm/6弦 4.2mm 〔製作家情報〕 1986年 スペイン北西部のガリシア州の美しい港湾都市ア・コルーニャに生まれる。 もともとは建築を学んでいましたが、机上での製図に終始する作業に飽き足らず、木にじかに触れることから生まれる仕事への興味が次第に増してゆきます。加えて音楽とその構造に対する深い関心は抑えがたくなり、何年か家具製作とデザインを学んだあと、2009年にバルセロナでJean Pierre Sardin のサマーコースでギター製作を受講。これを機に楽器製作を生業とする事を決心します。その後2009~2011年の2年間、美術工芸学校の古楽器製作のコースでヴァイオリンとルネサンスリュートの製作を学びます。そしてその間の2010~2012年の夏、シグエンサでの名工ホセ・ルイス・ロマニリョスの講習会に参加。そこでビウエラとスペイン伝統のギター製作法を、また楽器の修復技術についてのレクチャーを受講、彼にとって決定的な影響を受けることになりました。 その後スペインからイギリス、ノッティンガムシャーのニューアーク=オン=トレントに居を移し、同国のAdrian Lucas, James Listerらからもギターの製作を学びます。さらに2013年には居をベルギーのAmberesに移し、同地のLa Escuele Internacional de Luteria de Amberes(ILSA)にて楽器修復の学科を終了後、同校にて教鞭を執る傍ら本格的に製作活動を展開します。現在は工房を生まれ故郷であるスペイン、コルーニャに移し製作を継続。師ロマニリョスから受け継いだ、細部まで妥協を許さない繊細な造作、洒脱な意匠、トーレスを基本とするスペイン伝統工法に立脚した音色の魅力等は現在のスペインの若手の中でも静かに異彩を放っており、国内外で近年評価の高まりを見せています。 トーレスモデルをメインとするクラシックモデルの他、極めて個性的なデザインのブズーキ、マンドリン、ウクレレ、アコースティックギター等も製作。 〔カスタムモデルについて〕 カタログ掲載の通常ラインナップの他、クライアントの求めに応じてのカスタムモデルも柔軟に対応致します。 本モデルはカスタマーの依頼で製作された7弦クラシックギター。 ボディシェイプはマドリッドの名工、故マルセリーノ・ロペスのトーレス‛La Leona’モデルを規範とし、その他はロゼッタ、ヘッドシェイプその他細部の意匠に至るまでパブロ・オテロ氏による当モデルだけの完全オリジナルデザインで製作。糸巻きは老舗フステーロの威厳あるトーレスタイプの7弦用カスタムモデルを装着。全体に繊細で艶やかなセラックニスで仕上げられ、クラシックとモダンが融合したような美しいギターに仕上がっています。 アウラでは海外製作家のカスタムモデルご注文も承っております。 ご要望になるべく沿う形での完成を目指し、サイズや形状のご希望はもちろん、木材の選定からご相談させて頂きます。 自分だけの一本をお求めの方、気になる製作家で好みの仕様で作ってみたいという方、ぜひお気軽にお声を掛けて下さい。
定価(税込) : 時価
販売価格(税込) :
お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
パブロ・サンチェス・オテロ Pablo Sanchez Otero
モデル/品番 Model/No.
:
“Acineira” No.38
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
2023年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
ペアウッド Solid Pearwood
付属品 Option
:
ハードケース黒
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:黒檀 塗 装:セラックニス 糸 巻:SCHALLER 弦 高:1弦 3.2mm/6弦 4.0mm 〔製作家情報〕 1986年 スペイン北西部のガリシア州の美しい港湾都市ア・コルーニャに生まれる。 もともとは建築を学んでいましたが、机上での製図に終始する作業に飽き足らず、木にじかに触れることから生まれる仕事への興味が次第に増してゆきます。加えて音楽とその構造に対する深い関心は抑えがたくなり、何年か家具製作とデザインを学んだあと、2009年にバルセロナでJean Pierre Sardin のサマーコースでギター製作を受講。これを機に楽器製作を生業とする事を決心します。その後2009~2011年の2年間、美術工芸学校の古楽器製作のコースでヴァイオリンとルネサンスリュートの製作を学びます。そしてその間の2010~2012年の夏、シグエンサでの名工ホセ・ルイス・ロマニリョスの講習会に参加。そこでビウエラとスペイン伝統のギター製作法を、また楽器の修復技術についてのレクチャーを受講、彼にとって決定的な影響を受けることになりました。 その後スペインからイギリス、ノッティンガムシャーのニューアーク=オン=トレントに居を移し、同国のAdrian Lucas, James Listerらからもギターの製作を学びます。さらに2013年には居をベルギーのAmberesに移し、同地のLa Escuele Internacional de Luteria de Amberes(ILSA)にて楽器修復の学科を終了後、同校にて教鞭を執る傍ら本格的に製作活動を展開します。現在は工房を生まれ故郷であるスペイン、コルーニャに移し製作を継続。師ロマニリョスから受け継いだ、細部まで妥協を許さない繊細な造作、洒脱な意匠、トーレスを基本とするスペイン伝統工法に立脚した音色の魅力等は現在のスペインの若手の中でも静かに異彩を放っており、国内外で近年評価の高まりを見せています。 トーレスモデルをメインとするクラシックモデルの他、極めて個性的なデザインのブズーキ、マンドリン、ウクレレ、アコースティックギター等も製作。 〔楽器情報〕 パブロ・オテロの新作は今年2023年6月スペイン、バダローナで開催された国際製作家フェスティバルのホセ・ルイス・ロマニリョスメモリアルに出品されたもので、文字通り彼にとっての最大のメンターであるこの名工へのオマージュとなるスペシャルモデル。彼のギターには(これも師の流儀に倣って)それぞれ固有名がつけられていますが、本作の“Acineira”は「ホルムオーク(常盤樫)」の意。師の自邸の庭に生えていた樫の木から加工した材を、ロマニリョス本人から直接譲り受けた彼が、その思い出を刻印するように本作の意匠にあしらっており、それを名前としたもの。すでにトーレスモデルで瞠目すべき仕事を世に出している彼ですが、その同じテンプレート(1888年製のSE114)と構造を採用しながら、ロマニリョスギターから得たインスピレーション、そして自らのクリエイションをそこに投入してつくり上げた渾身の力作となっています。 まずその外観に目を奪われますが、表面板はベアクロウの入ったヨーロピアンスプルース、横裏板は立体的な光沢のある美しいコーラルレッドのペアウッド(pearwood)を使用し、裏板は4ピース仕様。師との思い出の樫材は実に慎ましく、しかし存在感たっぷりにロゼッタの中央にあしらわれ、それを細かな長方形のモチーフと特徴的なヘリンボーンの象嵌が取り囲むというデザイン。このヘリンボーンはパーフリングや裏板のセンターにも使用され、茶と黒そして松材と同じ柔らかな黄色を基調とした文様が明るい外観の中で実に洒落たアクセントとなっています。また銀杏の葉のブランドロゴはヘッド裏に埋め込まれています。その細部まで精緻な細工はオテロ氏の真骨頂といえるものですが、本作においては特にその繊細さと大胆さが際立っており、美しいセラックニスの仕上げと相まってその佇まいはある種の高貴ささえ感じさせるほど。 表面板構造はサウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバーが設置され(これら3本ともそれぞれ形状も大きさも異なる)、左右対称7本の扇状力木とそれらの先端をボトム部で受け止めるようにV字型に配置された2本のクロージングバーというパターン。レゾナンスはFの少し上に設定されています。 発音には十分な粘りがあり、しなやかでくっきりとした音像が素早く立ち上がってきますが、同時にとても深い奥行きを持っており、オールドスパニッシュを想起させる音響設計。低めのレゾナンス設定が絶妙な重心感覚を生み出しており、ボディ全体が震えるような低音から艶やかで洗練されたされた高音までの自然なバランスが素晴らしい。その清冽さと同時にどこか古雅なニュアンスを含んだ音と表情もまた彼ならではの個性と言えるでしょう。音量的にも非常に豊かに鳴っており、また多様な音楽的要求に応じて瞬間的に反応するその身振りの素早さも特筆すべき点となっています。ネック形状はDシェイプで丸みをしっかりととって加工されているのでほとんどCシェイプに近い感触、ナット幅もやや抑えたサイズで設定されているので左手にすっと収まるようなとてもコンパクトな感覚があります。 偉大なマエストロへの深い敬意と職人としての高い矜持、パブロ・オテロ入魂の濃密な一本です。
定価(税込) : 時価
販売価格(税込) :
お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
ショーン・ハンコック Sean Hancock
モデル/品番 Model/No.
:
ハウザー1世モデル Hauser I Model
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
オーストラリア Australia
製作年 Year
:
2023年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
バーズアイメイプル Solid Birdseye Maple
付属品 Option
:
ハードケース(ヒスコック:アイボリー)
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:エボニー 塗 装:セラック 糸 巻:ルブナー 弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.0mm [製作家情報] 1981年クイーンズランド(オーストラリア)生まれ。デンマークの木材加工業の血筋を引く父キム・ハンコックから11歳の時より製作を学ぶ。1997年16歳の時に彼の楽器がNestle Australia開催のネスカフェ・ビッグ・ブレークで1位を獲得し、これを機に本格的に製作の道を歩むことを決意、その後、Griffith大学にてプロダクトデザインを学びながら製作技術にもさらに磨きをかけてゆきます。 1999年のアメリカ旅行中に多くの名器にじかに触れる機会を得、特にヘルマン・ハウザーのギターに深い感銘を受けた彼は、セゴビアが使用したハウザーI世1937年製のレプリカモデル製作を開始します。そして2007年にはスペインでホセ・ロマニリョス主宰のマスタークラスにも参加し、スペインの伝統工法についての研鑚を積んでいます。 現在は父親のキム、兄のデインとともにHancock Guitarsとして工房を構え、それぞれの嗜好と技術を活かしたラインナップはアーチトップ、アコースティック、ウクレレなどにも及び、ハンドメイドにこだわった高品質ブランドとしてオーストラリア国内はじめ高い人気を獲得しています。 [楽器情報] ショーン・ハンコック製作のヘルマン・ハウザーモデル 2023年新作の入荷です。 彼のラインナップにおける定番モデルで、彼の出自たるこのドイツ最大の巨匠への繊細で力強いオマージュ。1937年製のセゴビアモデルにほぼ準拠しつつ、慎ましく彼自身の工夫が加えられ、あえてシンプルに伝統に立ち返ってゆくようなその姿勢は潔くさえあり、彼の深い矜持を感じさせます。 各音の整った粒立ちと自然なバランスというドイツ的キャラクターに加え、洗練された単音が和声的音程においては非常な深みとパースペクティヴを生み出してゆくハウザーならではの音響特性もしっかりと備わっています。タッチに対する反応性も高く、発音にはほどよい粘りと反発感があり、それゆえ音が指に吸いついてくるような感触。そして本作ではメイプル独特の真綿のような触感が音像に加わり、古雅とフレッシュネスが同居したような、いかにもクラシカルな表情。 表面板の力木配置は、サウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、左右対称7本の扇状力木とこれらの先端をボトム部で受け止める2本のクロージングバー、ブリッジ位置には駒板とほぼ同じ範囲に薄いプレートが貼られているという全体構造。クロージングバーは低音側が高音側よりもほんの少し長く加工設置されており、通常この2本のバーは同じ長さでV字型になるように配置されますが、ここではへの字型に近い配置を採用。レゾナンスはF#の少し上に設定されています。 棹とヘッドの接合には、ハウザーやロマニリョスが用いた手間のかかるVジョイントを採用。松とバーズアイメイプルの素材感をそのまま活かしたような繊細極まりないセラック塗装、シンプルな外観のなかに、黒を基調にさりげなく茶とグレーを織り交ぜた洒脱なロゼッタを配し、さりげなく上品な味わいも演出しているところも魅力的なポイントです。 ボディは思い切って軽く加工されていますが(1.32㎏)、良材のセレクトと工作技術ゆえか、響きとしっかりと調和した安定した質感で強度が保たれており、この着地も見事。 演奏性も日本人の感触にフィットしており、ネックはCシェイプでやや薄めに加工されて握りやすく、弦の張りも中庸、発音の反応もよいので両手ともにストレスなく弾ける感覚があります。弦高は現在値で3.1mm/4.0mm(1弦/6弦 12フレット上)で標準値ですが、サドルには2mm程の余剰がありますのでお好みに応じてさらに低く設定することも可能です。 Performance video
定価(税込) : 1,650,000 円
販売価格(税込) :
1,567,500 円
製作家/商品名
:
カレル・デダイン Karel Dedain
モデル/品番 Model/No.
:
ビセンテ・アリアスモデル Vicente Arias model
弦長 Scale Length
:
640mm
国 Country
:
ベルギー Belgium
製作年 Year
:
2023年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
バーズアイメイプル Solid Birdseye Maple
付属品 Option
:
ヴィセスナット アクティブ ケース ダークグレイ
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:エボニー 塗 装:セラックニス 糸 巻:アレッシー 弦 高:1弦 3.0 mm/6弦 4.0 mm [製作家情報] Karel Dedain カレル・デダイン 1976年生まれ。ベルギー、ヘント(Gent)に工房を構える製作家で同国のワルタル・ヴェレートと並んで国際的に評価の高まりを見せる俊秀です。 もともとはグラフィックアートを学んでいましたが20歳のころにフラメンコギターを演奏するようになり、木工が得意だった彼は自分のためにギターを作ろうと思い立ち、同国の製作学校 CMB(Centrum voor Muziekinstrumentenbouw)でワルタル・ヴェレートに師事します。カレル氏曰く「ベルギーにはギター製作の伝統がなく、それが逆に製作を志す者に選択の自由を与えてくれました。つまり自らのヴィジョンを実現するのに国や流派に関係なく、それらを横断しながら自らのスタイルに合うものを研究したのです。そしてまたマテリアルの面でも、様々な国へと製作に必要な木材や治具を探しに行かなければなりませんでした。」このように自らのスタイルを貪欲に追及する中でラティスやダブルトップなどのモダンギターも製作した彼は、やがてその着地点をトーレス、アリアス、ガルシア、シンプリシオ、そしてマヌエル・ラミレス工房などのスペインの名工たちによるギターに定めてゆきます。現在はそれらの精緻なレプリカモデル及び ‛Inspired’(つまり自らの創意を加えて再構築した)モデル、そして自身のオリジナルモデルを製作しています。その繊細極まりない造作とオリジナルのエッセンスを忠実に再現する稀有な完成と技術、極めて高い演奏性、完璧な音響性などは師のヴェレートにも比肩しうるクオリティを有し、高い評価を獲得してゆきます。 近年ではフランスのアート系出版社Camino Verde が刊行するウェブマガジン「Orfeo Magazine」で特集が組まれたほか(同特集では師のヴェレートらベルギーの製作家がフィーチャーされました)、同出版社が発行する製作家シリーズ(サントス・エルナンデス、ルネ・ラコート、そしてビセンテ・アリアス)での実寸図作成を担当し執筆陣にも名を連ねるなどし日本でも注目を集めています。因みに彼が作成した実寸図は実作を視野にした極めて精緻なもので、これらの書籍の資料的価値をより高める重要なコンテンツのひとつとなっています。 [楽器情報] カレル・デダイン製作のビセンテ・アリアス モデル 2023年の最後に届いた素晴らしい新作です。トーレスとほぼ同時代を生きたスペインの名工ビセンテ・アリアス Vicente Arias(1833~1914)の個性的なモデルの中でも取り分けそのインパクトと芸術性において名品とされるリングロゼッタデザインの一本を規範にしたモデルです。最高級のヨーロッパ松とバーズアイメイプルの組み合わせに強烈なアクセントを添える意匠、その全体の高貴なたたずまいが先ずは素晴らしい。リングは臙脂色とモスグリーンとを交互に組み合わせ、それを漆黒の地の配置、その外側と内側はこれも特徴的な色違いの半月形を合わせたような細かなデザインを等間隔に取り囲むように配置、これをパーフリングにも採用し不思議な統一感を持たせています。 音も極めてユニークで素晴らしい。木がじかに声を発しているような(つまり物質的な音ではなく)ヴィヴィッドな発音で、しかも極度に洗練された雑味のない音像。小さめなボディとは思えない音圧の高さで、しかし(それこそ大音量のモダンギターのような)不自然なところは一切なく、音楽的な抑制が絶妙になされています。メイプル特有の真綿のような触感の音が耳に心地よく、加えてオリジナルが1880年代のギターであることを充分に想起させるロマンティックな表情。音響的にも低音、中低音、高音のそれぞれのアイデンティティがしっかりとしていながら自然な全体のバランスを築き上げており、まさに弦合奏のようなパースペクティブを聴くことが出来ます。現存する本数が極めて少ないアリアスのギターをおそらく今世界で最も多く検分したであろうこの製作家の経験値のみならず、彼自身の稀有な作家性が現れた逸品となっています。 表面板内部構造はサウンドホール上下に一本ずつのハーモニックバー、ネック脚とバーの間に切妻形の補強プレート、サウンドホール両側(高音側と低音側)にも各一枚の平坦な補強プレート、その外側に短い力木が一本ずつ配置されています(この短い力木は例えばトーレスなら近接する横板のカーブに沿って設置されるところ、それとは反対にネック方向に僅かに傾いて設置されています)。そしてボディ下部には6本の扇状力木が設置されているのですが、センター(表面板の中央)がなく、扇頂点がそれぞれ微妙に異なるような独特のアシンメトリな配置になっており長さも高音側は長く低音側は短く設定されています。またボトム部でV字型に配置されることの多いいわゆるクロージングバーも本作では設置されていません。上記のような構造はトーレス以前を含めても類例がなく、アリアスの独創によるものと考えられています。ボディ重量は1.22kgと非常に軽く、レゾナンスはEの下に設定されています。 弦高値は入荷時のまま3.0/4.0㎜(1弦/6弦 12フレット)で設定されています。サドルには2.0㎜程の余剰がありますのでお好みに応じて低く調整することが可能です。本器は640㎜仕様ですので弦の張りは中庸で押さえやすくなっています。 Camino Verde社刊「ビセンテ・アリアス 忘れられた名工」での深い洞察と再現力で確かな力量を見せてくれた氏の、期待にたがわぬ充実した一本。本邦初紹介です。 Performance video
定価(税込) : 2,200,000 円
販売価格(税込) :
2,090,000 円
製作家/商品名
:
アンドレア・タッキ Andrea Tacchi
モデル/品番 Model/No.
:
ブーシェモデル Omaggio a Robert Bouchet No.424
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
イタリア Italy
製作年 Year
:
2022年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:エボニー 塗 装:セラック 糸 巻:アレッシ(オリジナルモデル) 弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.0mm [製作家情報] 1956年イタリア、フィレンツェに生まれる。現代イタリアを代表する製作家。 この歴史ある街で多種多様な職人達の優れた仕事と作品とに間近に接しながら過ごした彼は、幼い頃より想像力が豊かで工作技術に長けていました。15歳には最初のギターを製作し、その後アルゼンチン人の製作家 Ricardo Brané との出会いがきっかけで、大学で機械工学を学ぶかたわら、本格的にギター製作を自らの生業とすることを決意。しかし程なくしてBrané が若くしてこの世を去り、師を失った彼は自ら探求を始めます。そしてまず彼の敬愛する同時代の製作家達を、スペイン、フランス、イギリスそしてアメリカにまで及んで訪れ、ホセ・ロマニリョス、フレタ、ラミレスⅢ世といったまさに第一線のルシアー達より製作に就いての貴重なアドバイスを受け、議論し、見識を深めてゆきます。特にフランスの伝説的な名工ロベール・ブーシェ(1896~1986)とダニエル・フレドリッシュ(1932~2021)の二人からは製作の実用的な助言だけでなく、ギター製作に適した工具や治具の作り方、そして楽器作りにおいていかにインスピレーションとイマジネーションがその芸術性に寄与していくかを学び、その美学は現在も彼の重要な基礎となっています。 1985年にはフランスのカストレで開催された’Concours International des Facteurs de Guitare’において「芸術性」で1位、「音響」で2位を獲得し、これをきっかけにイタリアの新しい世代を担う製作家として世に認められるようになります。1989年には彼のオリジナルとして最重要モデルとなる “Coclea”を発表。極めて緻密な幾何学的、数学的なアプローチと伝統的な工法、そして彼の音楽芸術への深い造詣と嗜好が融合したものとしてイタリアのみならず現代のギターの中でも非常に特殊な位置づけがされているモデルとなっています。さらに飽くなき探求を続ける彼はその後アントニオ・デ・トーレス(1817~1892)の最晩年のギターにおける工法上の秘密をやはり科学的なアプローチを経て突きとめ、その研究をもとにまたしても非常に個性的なモデル“Thucea”を作り上げます。表面板の中央にヨーロピアンスプルース、その両外側にウェスタンレッドシダーという比重の異なる木材を合わせた4ピース仕様は響板としての振動効率を最大限に上げ、発音と遠達性の両方で未聞の成果を上げたものとなりました。また彼のもう一つの重要なラインナップとして、敬愛する偉大な先人達へのOmaggio(オマージュ)シリーズがあり、エンリケ・ガルシア、フランシスコ・シンプリシオそしてロベール・ブーシェのモデルが発表されており、そのレプリカとしての枠を超えた極めて高い完成度ゆえ、ギターファンからは垂涎のマストアイテムとなっています。 彼のギターは、それがスペインやフランスのギターへのオマージュである場合においても、独特な位相による遠近感の際立った発音と、聴く人を安心させる温かみのある音色、奥行きがありながらもしっかりと引き締まった音響などが特徴で、弾き手のインスピレーションを誘発する魅力が溢れたものになっています。そして隅々まで愛情がゆきわたった精緻な造作と意匠のセンス、そのトータルな外観としての気品はやはり比類なく、現代の最上のギターブランドの一つと言えるでしょう。 現在も旺盛に製作を続け、イタリアを中心にベテランから若手まで世界中のプロフェッショナルギタリストに彼のギターは愛用されています。 [楽器情報] アンドレア・タッキ 製作 Omaggio A Robert Bouchet 2022年新作入荷です。 「ロベール・ブーシェへのオマージュ」という名を冠された本作は文字通りこの稀代の名工への深い敬意とともに、タッキ氏自身の芸術的感性と工作技能の全てを注ぎ込んだような濃密な一本に仕上がっています。 まずその音が素晴らしい。かつてブーシェのギターを手にしたジュリアン・ブリームが「小さなオルガンのようだ」と評したその音響特質をしっかりと掴みつつ、タッキならではのgentlenessがそこに加味されたなんとも表情豊かな楽器となっています。発音はくっきりと、そして硬質とさえいえるものですが、その一つ一つの音にはそれこそ上記のブリームの言葉のように濃密な芯と柔らかな触感があり、力強くしかしあくまで控えめな、その凛とした佇まいが大変に魅力的。表情を繊細極まりないレベルにおいて、表面だけでなくその奥行きにおいても変化させて行く様はまさに音楽的で、奏者の心の動き(指のタッチ)に完全にシンクロする感覚がありますが、更には楽器のほうからも提案してくるような有機的なレスポンスが得られるのはもはや名器と言えるほどのレベル。和音やアルペジオでは音の分離性を保ちながら、やはり表情豊かな拡がりと奥行きを生み出し、しっかりとうねりを形成してゆきます。それは単音での旋律、和音での伴奏という基本スタイルにおいて、まるで室内楽のような音響空間となってゆくのを感じることができます。 アンドレア・タッキのもう一つの特徴として挙げることのできる、控えめなモダン性もここでは十全に備わっています。「Omaggio」(オマージュ)シリーズに現れているように、偉大なマエストロ達への敬意を表しながら、彼自身の性質としての現代感覚が音響全体を慎ましく洗練させており、その結果ルネサンスから現代に至るまでの幅広いジャンルに対応できる楽器に仕上げているのも特筆すべき点でしょう。 内部構造はオリジナルブーシェに準拠しながらも、ここでもタッキ自身のクリエイティブな工夫を慎ましく加えています。サウンドホール上側に2本、下側に1本のハーモニックバー(下側のバーは中央部に凹みのカーブを掛けたスキャロップドタイプで低音側には3mmほどの高さで開口部が設けられています)、左右対称の間隔で配置された5本の扇状力木と駒板位置に設置された「トランスヴァースバー」という全体の配置。5本の扇状力木のうち一番低音側の一本は上記ハーモニックバーの開口部を潜り抜けてサウンドホール縁近くまで延伸しています。また特徴的なのがブーシェ最大の特徴と言える「トランスヴァースバー」ですが、通常駒板と同一線上に横幅一杯にわたって設置するところ(5本の扇状力木はこのバーを貫通してボディボトム部まで伸びています)、やや高音側をネック方向に傾斜させ、範囲も高音側に寄せて設置されており、一番低音側の扇状力木はこのバーを貫通しない形で配置されています。いわばブーシェオリジナル構造に高音側と低音側とでアシンメトリの発想を盛り込んだものになっており、数多あるブーシェレプリカあるいはブーシェの影響を受けたとされるブランドにおいても同様の配置は見られない、独自のものとなっています。レゾナンスもまたここでは(おそらく意図的に)F#の少し上という低めの設定がされています。 意匠の細部に至る精緻さとセンスも特筆すべき点ですが、今回このモデルのために氏が長年温存してきたハカランダ材を使用、表面板のヨーロッパ松、ネックのマホガニー材に至るまで最高品質のマテリアルをセレクトして下さいました。そして糸巻はイタリア高級ブランドAlessi製のタッキオリジナルデザインによる特別モデルを装着(buttonはなんとタッキ氏の自作)。ネックはやや薄めのDシェイプで弦の張りも中庸、ストレスのない発音と相まって両手ともストレスなく弾ける感触です。 国内での新作が非常に貴重な現代イタリアの名工、そのフラッグシップモデルとも言える名モデルの入荷です。
定価(税込) : 4,400,000 円
販売価格(税込) :
4,180,000 円
製作家/商品名
:
岩田 裕 Yutaka Iwata
モデル/品番 Model/No.
:
ダブルトップ Double Top
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
2024年
表板 Top
:
杉・ノメックス ダブルトップ Ceder/Nomex
横裏板 Back & Sides
:
ローズウッド/マッカーサーエボニー
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ 指 板:黒檀 塗 装:セラック 糸 巻:ルブナー 弦 高:1弦 3.2mm /6弦 3.5mm [製作家情報] 岩田裕(Yutaka Iwata)1972年神奈川県生まれ。2000年に楽器製作工場に就職しクラシックギターの製作を開始します。より深く製作技術を学ぶため長野県に工房を構える製作家石井栄(1947~)に師事し、同工房で職人として働きます。2008年にスペインバルセロナに移住。同地の製作家 ラウル・ヤーグェ Raúl Yagüeを訪問した際に サンチャゴ・デ・セシリア Santiago de Cecilia(María Cecilia Saenz Rols と Juan Santiago Canals の共同製作) の工房で働くことを勧められ、一員として加わり現在に至ります。2018年には自身の工房も設立。サンチャゴ・デ・セシリアでの活動と並行して自身のオリジナルモデルを製作しています。彼曰く、自身の作品は「日本で学んだ細心の技術と、スペインで受け継がれている豊かで伝統的な芸術性の融合」であり、さらには工法や演奏性における現代的なニーズにも柔軟に対応することで生まれた、完成度の高い楽器となっています。師譲りの傾向からか、いたずらに華美な要素を盛らず、慎ましく、そして静かな迫力を持った楽器が彼の特徴となっており、本国スペインをはじめ高い評価を得ています。 2020年にフラン・ロペス・モントロとラウル・エンリケ・ナバーロの共同監督によるアントニオ・デ・トーレスのドキュメンタリー「LA ESPAÑOLA, LA DE TORRES」に出演(監督は二人ともトーレスの曾孫にあたるとのこと)。2021年にはグラナダで開催されたアントニオ・マリン・モンテロ 国際ギター製作コンクールに入賞しています。 [楽器情報] 岩田裕 製作のダブルトップモデル、2024年新作 No.32の入荷です。Nomex という蜂の巣状の化学繊維シート(Dupont 社が開発した、耐熱性、耐炎性に優れており、あらゆる電気絶縁要件を満たすとされる素材で、航空宇宙業界や交通インフラなどに世界中で採用されている)を2枚のカナダ杉材でサンドイッチ型に貼り合わせることで形成される表面板(ダブルトップ)に、外側がインディアン・ローズウッドそして内側がマッカーサーエボニー(縞黒檀)という異なる木材をラミネートした横裏板を組み合わせたボディ。指板は12フレット以降で表面板よりやや盛り上がったような(実際には表面板を傾斜させることで指板を浮かせている)レイズドフィンガーボード。 モダンな仕様とは対照的に、表面板内部構造はサウンドホール上下に一本ずつのハーモニックバー、同じくサウンドホール両脇(高音側と低音側)には各1本の力木がちょうど横板のカーブに沿って上記の2本のバーの間を繋ぐように設置、ボディのウェストより下は左右対称5本の扇状力木という、いかにも伝統的なスタイルのシンプルな構造を採用しています。さらにボディの型は名工サントス・エルナンデスのものを採用。岩田氏によれば、伝統的な設計による音響特性とダブルトップの高い機能性とを融合させることが主眼だったとのこと。さらに今回横裏板の内側に使用されたマッカーサーエボニーはわずか0.5mmという薄さに加工されており、その硬度と密度により音は明瞭に、力強くそしてバランスフルな音響へと結実させています。これは現在ダブルトップをはじめラティス構造などモダンスタイルのギターでは横裏板をラミネート加工し、強固な安定性を確保することで表面板の振動効率をあげるという設計が主流となっていますが、原理的な問題からどうしても板は厚く、またボディ自体非常に重たくなるというデメリットを解消するという意図があったとのことです(本器の重量は1.78㎏)。 実際にここで聴かれるのは杉材とダブルトップの組み合わせから想像されるような生々しい迫力の音というよりは、むしろきりっとした佇まい。ダブルトップにありがちな音が拡散してゆくような感触ではなく、ボディのしかるべき振動によって生まれる自然な発音で、適度に引き締まりそして十分に艶やかな音となっています。表現の面ではしっかりとタッチの変化に寄り添う音色の変化、そして機能的な面では発音と終止における反応の素早さ、豊かな音量とそのダイナミズムなどが十全に備わっており、製作家自らの言葉を体現したような1本となっています。レゾナンスはGの少し上に設定されています。 全体は美しいセラック塗装仕上げ。ネック形状は普通の厚みのDシェイプ。弦高値は3.2/3.5mm(1弦/6弦 12フレット)で、サドルは2.0mmの調整余地があります。糸巻はRubner 製。繊細かつ精緻なロゼッタデザインはスペインの伝統的なタイル Azulejos をモチーフにしたもの。 Performance video
定価(税込) : 880,000 円
販売価格(税込) :
836,000 円
製作家/商品名
:
ポール・シェリダン Paul Sheridan
モデル/品番 Model/No.
:
Lattice Classical No.239
弦長 Scale Length
:
640mm
国 Country
:
オーストラリア Australia
製作年 Year
:
2021年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
ジャラ Solid Jarrah
付属品 Option
:
ハードケース付属
備考 Notes
:
ネック:タスマニアンオーク 指 板:エボニー 塗 装:ラッカー 糸 巻:グラフ 弦 高:1弦2.8mm/6弦4.4mm オーストラリア、パース(Perth)に工房を構える製作家で、グレッグ・スモールマン以降のオーストラリア派では最も重要なブランドの一つ。 1985年より製作を始め、当初は伝統的な工法で造られたギターでしたが、後にスモールマンの影響を受けた格子状力木(Lattice bracing)構造に移行。サウンドホール上下に太く強固なハーモニックバーが1本ずつ設置され、その下側のバーを境にしてボディ下部にまんべんなく、表面板の木目と同じ向きに等間隔に10本、それと垂直に交わるようにこちらも等間隔で8本が配置され、正面から見ると碁盤の目のような構造になっています。加えてエンドブロックからサウンドホール上のバーの付け根に向かってこれも非常に太く強固なバーが表面板に接しない形で設置されています。表面板の厚みはサウンドホール下のバーを境にネック側はかなり厚めに、格子状力木のエリアは薄く加工されています。安定性の高いタスマニアンオークによるネックはボルトによってボディに設置されており、また表面板はネック付け根部分に向かって緩やかに傾斜してレイズドフィンガーボード仕様となっています。薄いDシェイプのネックは握りやすく、高い演奏性が追求されています。 材質にもこだわりを見せ、表面板は良質なイングルマンスプルース、横裏板はオーストラリア原産のジャラ(Jarrah)をアーチ加工して使用。表面板はラッカーのマットフィニッシュでメイプルの洒落たアームレストとの相性が良く、ロゼッタの洒脱なデザインも含めヴィジュアル的にも秀逸の一本。現在2~3年のウェイティングリストを抱えているという人気のブランド、新作の初入荷です。 Performance video
定価(税込) : 2,200,000 円
販売価格(税込) :
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