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国産クラシック 中古   写真をクリックするとさらに大きなカタログ写真が表示されます。
製作家/商品名 尾野 薫 Kaoru Ono演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. オリジナルモデル No.25
005_001_onoK_02_189_25
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 1989年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides ローズウッド単板 Indian Rosewood
付属品 Option ハードケース黒
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板:セラック /横裏板:セラック
糸 巻:シャーラ-
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.2mm

〔製作家情報〕
1953年生まれ。中学生の頃からギターを弾き始め、大学の木材工芸科在学中その知識を活かして趣味でギターを製作。 その類まれな工作技術と音響に対するセンスは注目を集めており、愛好家達の要望に応えて27歳の時にプロ製作家としての本格的な活動を開始。 同時期にアルベルト・ネジメ(禰寝孝次郎)に師事し、彼からスペインギターの伝統的な工法を学ぶ。 その後渡西しアルベルト・ネジメの師であるグラナダの巨匠アントニオ・マリン・モンテロに製作技法についての指導を受け、 2001年には再びスペインに渡りホセ・ルイス・ロマニリョスの製作マスターコースも受講している。 さらにはマドリッドの名工アルカンヘル・フェルナンデスが来日の折にも製作上の貴重なアドバイスと激励を受ける等、 現代の名工達の製作哲学に直に接し学びながら、スペイン伝統工法を科学的に考察し理論的に解析研究してゆく独自の方法でギターを製作。 日本でのスペイン伝統工法の受容の歴史において、アルベルト・ネジメと並ぶ重要な製作家の一人として精力的な活動を展開している。 その楽器はあくまで伝統的な造りを基本としながら、十分な遠達性、バランス、倍音の統制において比類なく、極めて透徹した美しい響きを備えた、 現在国内のギター製作における最高の成果を成し遂げたものと言える。

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〔楽器情報〕
尾野薫製作の1989年製オリジナルモデル シリアルNo.25 Usedの入荷です。尾野氏最初期の作。スパニッシュギターの音響を忠実に志向しつつ、そこに自身の批評を反映させたようなモデルで、近年の透徹の極みともいえる音響設計へと至るまでの過程として非常に興味深い一本であるということに加え、当初から非凡な耳をもって製作にあたっていたであろうこの製作家の、この時期にだけしか生み出せなかった個性というものが刻印された愛すべき佳品となっています。

内部構造はサウンドホール上側に2本のハーモニックバー(うち一本はセダー材で平たく加工されたものを設置しており、この箇所の補強をより強固なものにしている、このアイデアは尾野氏のオリジナルというわけではないがあまり見られない)、下側に1本のハーモニックバー、そしてこのバーを起点にしてボトムまでは左右対称5本の扇状力木が配置されており、駒板の位置には(駒板の幅の半分ほどの)プレートが横幅いっぱいにわたって設置され、5本の扇状力木はその上を通過してゆくように設置されています。レゾナンスはGの少し上の設定。特徴的なのは駒板位置に設置された細いプレートと扇状力木との交差部分で、ブーシェやハウザーといった名工の影響を感じさせつつ、異なる構造と音響設計がここで試みられています。また裏板に設置されたバーはすべてスキャロップド(波上)加工がされています。重量は1.61㎏。

Bass成分を多く含んだ単音で、芯はしっかりと、しかしふくよかなエコーが加わっており耳に心地よい。このような特性からか音響全体でも特に中低音から低音にかけての柔和で力強い響きが魅力となっています。やや乾いた音色は素朴な味わいがあり、表情の「変化」は抑えぎみですが、表情そのものが音にすでにあります。

表面板は駒板まわりにやや表面板の波うちが生じていますが、今後に使用には全く問題ございません。全体に細かな弾き傷や打痕等ありますが割れ等の大きな修理履歴はなく年代相応の状態と言えます。ネック、フレット、糸巻等の演奏性にかかかわる部分も問題ありません。





新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  330,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 尾野 薫 Kaoru Ono演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. 80号 ロマニリョスモデル No.139
005_001_onoK_02_202_139
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2002年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides ローズウッド単板 Indian Rosewood
付属品 Option アランフェスケース 
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 2.8mm/6弦 4.0mm

[製作家情報]
1953年生まれ。中学生の頃からギターを弾き始め、大学の木材工芸科在学中その知識を活かして趣味でギター製作を開始。1980年にグラナダの巨匠アントニオ・マリンの弟子であるアルベルト・ネジメ・オーノ(禰寝孝次郎)氏にスペインの伝統的な工法を学び、本格的なギター製作の道を進むことになります。その後も伝統的な製作技法にこだわり、2001年にはスペインで名工ホセ・ルイス・ロマニリョスが主宰する製作講習会にも参加。またアントニオ・マリンからも製作技術についての指導を受け、さらには来日したアルカンヘル・フェルナンデスにも製作上の貴重なアドヴァイスと激励を受けています。

尾野氏の特徴は何といってもその独自の科学的な考察に基づいた極めて理論的なスペイン伝統工法の解析と自身の楽器製作における実践であり、楽器個体それぞれの最良の鳴りを追求した結果のその透徹した見事な音響バランス、そして雑味の無い透明な美しい響きにあります。そして音響だけでなく細部にまで行き渡った精緻な造作と繊細な塗装による外観の気品はやはり比類なく、トータルクオリティにおいて現在国内最高峰と言える完成度をもった楽器を製作しています。年間製作本数は約10本程。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。



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〔特徴〕
尾野薫 製作の80号ロマニリョスモデル、2002年製 状態良好のUsedが入荷致しました。
ハウザー、ブーシェなどのレプリカモデルと並び、現在でも氏のラインナップの中では特に人気の高いモデルです。製作家が40代の頃の作ですが、既に音響における製作哲学の素地はしっかりと形成されており、同時代の邦人製作家の中でも際立った完成度を今も感じることができます。ロマニリョスが自らの楽器について反動的だといみじくも述べたのと同様に、尾野氏はこのレプリカモデルにおいて徹底的に雑味を排した、透徹した響きを志向しています。余分な倍音成分を抑制した単音はしかし十分なニュアンスをもち、和音においてもあくまでクリアでいながら拡がりを感じさせる音響設定は見事。

内部構造はサウンドホール上下に計3本のハーモニックバーを設置し(それぞれのバーは高音側と低音側とに4㎝程の開口部が設けられています)それらを垂直に貫くようにサウンドホール左右両側それぞれ2本の力木が平行に配されています。ボディくびれ部より下側の扇状力木は左右対称に計7本を設置、それらの先端をボトム部分で受け止めるハの字型に配置された2本のクロージングバー、駒板位置にパッチ板を貼った全体の構造で、ホセ・ルイス・ロマニリョス著「Making a Spanish Guitar」の中ではPlan1として掲載されているものと同じ。オリジナルを忠実に規範としています。レゾナンスはF#の少し下に設定されています。ボディシェイプ等の基本デザインもオリジナルに準拠していますが、ロゼッタなどの意匠的な細部は尾野氏のオリジナル。

表面板高音側の指板脇からブリッジにかけて弾き傷、またブリッジ回りもやや傷が多く見られます。裏板は衣服による摩擦跡等が見られますが割れ等の修理履歴は無く、20年を経た楽器としては良好な状態と言えます。表面板は杢の入った松材、裏板はセンターにバーズアイメイプルをあしらった3ピース仕様でロマニリョスモデルに相応しい威容を備えた外観。ネック、フレットの状態も良好。ネックシェイプは普通の厚みのDシェイプタイプ。糸巻きはフステーロ製を装着。




商談中 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 尾野 薫 Kaoru Ono演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. 80号 ハウザーモデル No.254
005_001_onoK_02_213_254
弦長 Scale Length 645mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2013年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides ローズウッド単板 Indian Rosewood
付属品 Option アランフェスケース シルバー
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板:セラック /横裏板:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.9mm/6弦 3.9 mm

〔製作家情報〕
1953年生まれ。中学生の頃からギターを弾き始め、大学の木材工芸科在学中その知識を活かして趣味でギターを製作。 その類まれな工作技術と音響に対するセンスは注目を集めており、愛好家達の要望に応えて27歳の時にプロ製作家としての本格的な活動を開始。 同時期にアルベルト・ネジメ(禰寝孝次郎)に師事し、彼からスペインギターの伝統的な工法を学ぶ。 その後渡西しアルベルト・ネジメの師であるグラナダの巨匠アントニオ・マリン・モンテロに製作技法についての指導を受け、 2001年には再びスペインに渡りホセ・ルイス・ロマニリョスの製作マスターコースも受講している。 さらにはマドリッドの名工アルカンヘル・フェルナンデスが来日の折にも製作上の貴重なアドバイスと激励を受ける等、 現代の名工達の製作哲学に直に接し学びながら、スペイン伝統工法を科学的に考察し理論的に解析研究してゆく独自の方法でギターを製作。 日本でのスペイン伝統工法の受容の歴史において、アルベルト・ネジメと並ぶ重要な製作家の一人として精力的な活動を展開している。 その楽器はあくまで伝統的な造りを基本としながら、十分な遠達性、バランス、倍音の統制において比類なく、極めて透徹した美しい響きを備えた、 現在国内のギター製作における最高の成果を成し遂げたものと言える。

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〔楽器情報〕
尾野薫製作 80号ハウザー1世モデル 2013年製 No.254 Usedが入荷致しました。
尾野氏のハウザーモデルと言えば、トーレスやブーシェ、そしてロマニリョスなど極めてクオリティの高いレプリカシリーズの中でも特に製作家本人との親和性が高いモデルとしてもはや定番化しているともいえる国内屈指の名アイテムです。準拠しているのはもちろんハウザー1世による名品「セゴビアモデル」1937年製ですが、尾野氏はここでもオリジナルのエッセンスに最大限の敬意を払いながら、自身の音響哲学を絶妙にミックスさせ、彼ならではの見事なハウザーに仕上げています。

内部構造はサウンドホール上側に2本(内1本はバーというよりもプレートに近い形状)、下側に1本のハーモニックバー、7本の左右対称の扇状力木とそれらの先端をボトム部で受け止める2本のハの字型のクロージングバー、そしてブリッジ位置には駒板と同じ大きさの薄いパッチ板が貼られており、ハウザー1世セゴビアモデルの基本構造となっています(これらの力木はとても繊細な加工がされています)。表板と横板の接合部分はペオネス(三角型のウッドブロック)がお互いに3㎜ほどの間隔を空けて設置されており、これは尾野氏のオリジナルになります(現在の同モデルでは大小のペオネスを交互に設置する方法に変更しています)。レゾナンスはF#~Gの少し下に設定。

10年間しっかりと弾き込まれたことにより自然な貫禄が備わり、音圧が高く、きりっと引き締まった重厚感、そしていかにもハウザーらしい心地よい粘りを伴った発音が聞かれます。響きには雑味がなく、しかし決して乾き過ぎず、基音と倍音の配分バランスが絶妙に設定された響きは尾野氏ならではの至芸と言えるでしょう。その重心感覚とバランスは見事なもので、単音では音が粒立ち、和音ではそれぞれの音がしっかりとした遠近感を持って響きます。この特性は例えばバロック音楽や緻密な音響設計が要求される現代音楽などの西洋クラシック音楽において十全な効果を発揮します。音色は指先のほんの微妙な変化にも寄り添い、渋めな音色ながらも表情は実に豊かで多彩、その音楽的なニュアンスはやはり素晴らしい。国内におけるハウザーモデルのひとつの極点といえるモデルです。

表面板の弾き傷タッチアップのため、製作家本人によるセラックニスでの上塗り補修が施されています。指板脇やブリッジ周りなどにスクラッチあとがやや見られますが外観を損ねるレベルではありません。割れなど修理履歴は無く、ネック、フレット、糸巻き等の演奏性に関わる部分も全く問題ありません。ネックシェイプは厚めのDシェイプで感覚的にはたっぷりしたグリップ感ですが、むしろ左手の脱力が自然にできる形状といえます。弦の張りも中庸で、弦長はほんの少し短い645mmで設定されているのでストレスを感じさせません。








品切れ 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 田邊 雅啓 Masahiro Tanabe演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. ハウザー1世モデル No.255
005_02_tanabe_02_218_255
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2018年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides ローズウッド単板 Indian rosewood
付属品 Option ハードケース 黒
備考 Notes
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.9mm/6弦 3.9mm

〔製作家情報〕
1974年群馬県生まれ。20歳の時にクラシックギターの製作を志し、法政大学卒業と同時に石井栄氏に製作を師事、同工房にて自作品として140本近くを製作。その後2001年に渡欧し、各地の弦楽器工房を訪問し実地に見識を深めてゆくなかで、スペイン、シグエンサでのホセ・ルイス・ロマニリョス製作講習会に参加したこが決定的な体験となり、スペイン伝統工法によるギター製作に自らの方向性を確信することになります。

帰国後に栃木県足利市に独立して工房を構え、さらに一年間の製作研究を経て2002年10月に彼のメインモデルの一つとなるロマニリョスモデルを発表。並々ならぬ探求心と柔軟かつ新鮮な感性を常に保ち続け、それを十全に活かしたまさに結晶と言える彼のギターは、その造作と音響的な完成度の高さで国内の若手製作家のなかでも比肩するもののないアイテムとなっています。現在年間5~6本のペースで製作。2018年にはNHKの人気番組で工房での製作風景が放映された他、2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。

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〔楽器情報〕
田邊雅啓製作のハウザーモデル 2018年 No.255 中古良品が入荷致しました。
彼のトーレスモデルと同様に、オリジナルに音色と造作の両方において肉薄するような優れたレプリカモデルであると同時に、田邊氏の個性と批評精神もまた注ぎ込まれた見事なオマージュギターとなっています。

低音から高音までの整った粒立ちとバランスは実に心地よく、ハウザー1世が備えていたスパニッシュギター的なニュアンスもしっかりと体現されているところはさすが。それゆえ柔らかなタッチにおいてもしっかりと発音し、そして表情も繊細、もちろん力強さにおいても音量と表現において十全たるものがあり、ハウザー1世モデルとしての完成度は非常な高さを有しています。

内部構造は左右対称の7本の扇状配置力木に、その7本の先端をボトム部で受け止めるように配置された2本のクロージングバー、駒板の位置にはちょうど同じ大きさのパッチ板が貼られており、オリジナルに準拠した配置構造。レゾナンスはG~G#に設定されています。

全体はセラックニス仕上げ、シンプルな外観ながらも細部まで行き届いた精緻な造作や、目に鮮やかな緑と渋い茶を基調とした口輪デザインなどが洒脱なアクセントになり、落ち着いた上品さがあります。糸巻きはゴトー製に交換されています。割れ等の大きな修理履歴はなく、表面板サウンドホール周りとブリッジ下位置に若干の弾き傷があるほかは良好な状態。ネック、フレット等の演奏性に関わる部分も問題ございません。ネックとヘッドの接合はVジョイント方式、ネックシェイプはフラットなDシェイプに加工され、コンパクトなグリップ感となっています。





定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 尾野 薫 Kaoru Ono
モデル/品番 Model/No. 100号 ハウザー1世モデル No.122
005_03_OnoK_02_201
弦長 Scale Length 645mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2001年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option 軽量ケース付属
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.2mm

〔製作家情報〕
1953年生まれ。中学生の頃からギターを弾き始め、大学の木材工芸科在学中その知識を活かして趣味でギターを製作。 その類まれな工作技術と音響に対するセンスは注目を集めており、愛好家達の要望に応えて27歳の時にプロ製作家としての本格的な活動を開始。 同時期にアルベルト・ネジメ(禰寝孝次郎)に師事し、彼からスペインギターの伝統的な工法を学ぶ。 その後渡西しアルベルト・ネジメの師であるグラナダの巨匠アントニオ・マリン・モンテロに製作技法についての指導を受け、 2001年には再びスペインに渡りホセ・ルイス・ロマニリョスの製作マスターコースも受講している。 さらにはマドリッドの名工アルカンヘル・フェルナンデスが来日の折にも製作上の貴重なアドバイスと激励を受ける等、 現代の名工達の製作哲学に直に接し学びながら、スペイン伝統工法を科学的に考察し理論的に解析研究してゆく独自の方法でギターを製作。 日本でのスペイン伝統工法の受容の歴史において、アルベルト・ネジメと並ぶ重要な製作家の一人として精力的な活動を展開している。 その楽器はあくまで伝統的な造りを基本としながら、十分な遠達性、バランス、倍音の統制において比類なく、極めて透徹した美しい響きを備えた、 現在国内のギター製作における最高の成果を成し遂げたものと言える。

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〔楽器情報〕
尾野薫 2001年製です。ヘッドデザインはオリジナルですが、内部構造は7本の左右対称の扇状力木にそれをボトム部で受け止めるハの字型のクロージングバー、ブリッジ位置にパッチ板を当てた配置でいわゆるハウザー1世モデルの仕様です。尾野氏の特徴と言える音響バランスはすでに十全に達成されており、経年の弾き込みにより柔らかさと深み、そして温かみが加わり、耳に心地よい響き。レゾナンスはGの少し上に設定されています。ボディが十全にストレスなく響き切る遠達性の高い発音は、この当時として国産ギターにおいては稀有なものと言えます。

表面板全体に細かな弾き傷等ありますが、オリジナルセラック塗装で割れ等の修理履歴はなく良好な状態です。表面板サウンドホール周りにスクラッチガードを装着していた箇所に若干の塗装の色味に違いが生じていますが、大きく外観を損なうものではありません。ネック、フレット、糸巻き等の演奏性に関わる部分での問題ありません。現状でもよく弾き込まれていますが、さらに変化を予感させる一本です。糸巻きはスローン製を装着。

新品定価:¥1,100,000(税込)

定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 禰寝 碧海 Marin Nejime
モデル/品番 Model/No. D.フレドリッシュモデル
005_04_nejime2_02_222_01
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2022年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides ローズウッド単板 Indian Rosewood
付属品 Option ハードケース黒
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:ロジャース
弦 高:1弦 2.6mm/6弦 3.4mm


〔製作家情報〕
禰寝碧海(ネジメ マリン)1986年生まれ。アルベルト・ネジメ・オーノの名称でギター製作を行っている禰寝孝次郎氏の息子。父、孝次郎氏の影響下のもと幼少より音楽と工作に興味を持ち、2009年自由学園を卒業後本格的にギター製作の道を進むことを決意します。何度かの訪西の後、2012年9月には長期間グラナダに滞在し、父の師匠でもある名工アントニオ・マリン・モンテロに師事。スペインの伝統工法に立脚した製作法で、そこに瑞々しく個性的な音響的特性を盛り込んだ彼の楽器は、実に新鮮な感覚にあふれたものとなっており、1本として同じものがありません。また造作と塗装の精度の高さと美しい仕上がりも父と師匠とに劣らぬ素晴らしいもので、外観のこの上ない凛とした気品に結実しています。

海外でも高い評価を得ており、2017年にはグラナダの国際ギターフェスティバルの製作コンクールで入賞。現在は年に5~6本前後のペースで製作。左記のグラナダ製作コンクール入賞モデルの他、2種のアウラオリジナルモデル、そしてダニエル・フレドリッシュモデルなどがあり、それぞれが個性的な特徴を備え、ギターファンからの評価も益々の高まりを見せています。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。
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〔楽器情報〕
禰寝碧海製作のダニエル・フレドリッシュ カスタムモデル 2022年製Usedが入荷致しました。細部までオリジナルに徹した入魂の1本です。レリーフをあしらった有名なヘッドデザイン、ロゼッタはオリジナルに忠実に準拠。表面板はフレドリッシュ自身の音響哲学と重要な連関を持つ杉材を使用、あの複雑な表面板力木構造を完璧に再現しています。そのそれぞれの細部の精緻、全体の気品ある仕上がりは完成度が高く、碧海氏の職人としての高い矜持を感じさせます。

内部構造はサウンドホール上下に一本ずつのハーモニックバー、ホール両側(高音側と低音側)に一本ずつの短い力木、左右対称7本の扇状力木に2本のV字型に配されたクロージングバー、ブリッジ位置には駒板の幅と同じ長さにバーが設置され7本の扇状力木のうち一番両外側の2本を除く5本がバーを貫通しています。サウンドホール両脇の短い力木は通常なら(例えばトーレスなら)近接する横板のカーブに沿うようにして配置されるところ、ここでは扇状力木の延長線をなぞるように設置されており、またブーシェの影響によるものであろう駒板位置に設置されたバーは短く、V字クロージングバーの位置は駒板のすぐ下と高めのところで設置されるなど、これ等扇状力木とバーの配置関係は極めて独創的。整然とシンメトリな配置の中に緻密な計算が活かされた、濃密なフレドリッシュ的構造が再現されています。

杉でありながら中低音に寄り過ぎない音響バランスで、むしろ杉材としての特性は全体の音像にかすかな丸みとコントロールされた奥行きを生むのに寄与しています。その音は極限まで refine されたような艶を湛え、発音から減衰まで高密度を保ち、どの瞬間も充実した感触。

表面板サウンドホール付近などに若干弾きキズがありますが割れ等の修理履歴は無く、ネックやフレットなど演奏性に関わる部分での問題もありません。弦高は1弦2.5mm/6弦3.3mm(12フレット上にて)で低めに設定されておりとても弾き易い印象。糸巻はロジャース36mmピッチ仕様を装着。


新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 栗山 大輔 Daisuke Kuriyama演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. 80号 バルベロモデル Barbero model No.50
005_05_kuriyama_02_218_50
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2018年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option 軽量ケース
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.1mm

〔製作家情報〕
1981年生まれ。東京造形大学在学中に独学でギター製作を始めます。卒業後の2003年大手楽器店に入社し修理部門として10年以上従事し、そこで多くの国内外の名器を実地に研究する機会を得たことが、現在の彼の類まれなバランス感覚に支えられた音色への感性を育んだと言えるでしょう。在籍中に製作家の尾野薫を紹介され、2010年より尾野氏の工房にて直接指導を受けるようになります。その後独立し年間6~8本程のペースで極めて精緻な造作による上質なギターを製作。トーレス、ドミンゴ・エステソ、マルセロ・バルベロ1世モデル等のスペインの伝統工法に立脚した彼の楽器はどれも古き良きスパニッシュギターの味わいと響きが素直に体現されており、現在多くのジャンルのユーザーに愛されるブランドとなっています。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。

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オルフェオ取材同行記 栗山大輔、清水優一、禰寝碧海編はこちら


〔楽器情報〕
栗山大輔製作 80号マルセロ・バルベロ1世モデル 2018年製(No.50)状態良好の中古が入荷致しました。トーレス~M.ラミレス系のモデルラインナップで極めて充実した仕事を見せる栗山氏のカタログ中でも最も人気があり、また製作家本人の特性とも親和性が高いモデルとされています。数多くの修復等の経験から何本も実物を検分する機会を得ているだけに、その感性と洞察の深さに裏付けられたモデルはオリジナルのエッセンスを見事に具現化するとともに、音楽的な深い説得力をも備えるに至っています。

本作はマルセロ・バルベロ1世の最もスタンダードな力木配置を採用。5本の力木が扇状ではなくお互いに平行に表面板の木目に沿って、ブリッジプレートの幅の中に納まるように中央寄りに配置されています。そして通常ではそれらの力木の先端を受け止めるようにハの字型に設置されるクロージングバーは、ここでは表面板下部のふくらみに沿うようにして高音側と低音側それぞれに1本ずつ配置。ブリッジプレート位置には同じ大きさのプレートが貼られており上記の5本平行力木はこのプレートの上を通ってボトム部に伸びてゆくのですが、力木と力木の間はフラットではなく山型に少し盛り上がって加工されてます。レゾナンスはF#~Gに設定。製作家自身が選定した上質な松、そしてマダガスカルローズウッドを使用しています。糸巻きはゴトー510シリーズ(バルベロヘッドシェイプデザイン)を装着。

バルベロ1世の持つあの特徴的な粘り、程よい反発感を伴った発音が見事に備わっており、硬質な響きは絶妙なふくよかさをも同時に備え、単音はあくまでクリアに、和音では豊かな拡がりが聞かれます。全体的に雑味がなく上品で、良く歌い、そしてどこかストイックな表情はまさにバルベロならではと言えるでしょう。口輪のデザイン含め隅々まで繊細な手が行き渡った外観は美しく、栗山氏の造作精度の高さが十全に発揮された1本です。

表面板にほんの僅か数箇所に微細な弾き傷があるのみで、裏板の一部(演奏時に胸の当たる部分)に若干の塗装ムラが生じていますが、その他はとてもきれいな状態を維持。ネック、フレット、糸巻き等の演奏性に関わる部分にも問題がなく、全体的に状態良好の美品中古となっています。中古市場でも珍しい一本、ぜひお試しください。






定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 桜井 正毅 Masaki Sakurai
モデル/品番 Model/No. MAESTRO-RF Prosody Ⅲ 640mm K1025A
005_10_sakuraiM_02_221
弦長 Scale Length 640mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2021年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option バムケース カーボンブラック
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:カシュー
糸 巻:ピンウェル
弦 高:1弦 2.9mm/6弦 3.8mm


〔製作家情報〕
1944年東京生まれ。1967年上智大学電気電子工学科卒業と同時に、河野ギター製作所に入社し研鑽を積みます。1988年には第4回パリ国際ギター製作コンクールで第1位を獲得しました。その時受賞したモデルと同デザインのものがPC(Paris Competition)モデルとして氏の現在のラインナップの中でも特に人気の一本となっています。

河野賢氏が1998年に亡くなった後は工房を引継ぎ、河野ギターを「桜井・河野」ラベルとして継承しながら、同時に自身のブランド桜井正毅としても精力的に現在も製作を続けています。工作精度が高く、良材を使用した美しい外観はこのブランドの特徴ですが、特に日本人の体格や好みにあった抜群の演奏性と安定感は海外でも絶大な人気を博し、師の河野同様に世界的な名声を獲得しています。

〔楽器情報〕
このブランドの最上位機種 マエストロ-RF ProsodyⅢ 特注モデル、2021年製 新品同様の美品中古が入荷致しました。
いわゆるレイズドフィンガーボード(Raised Fingerboard)仕様で12~19フレット部分の表面板を傾斜させることで同部分のボディ厚を薄く加工し、指板が持ち上がったような形にすることにより、特に12フレットより上のフレットでの演奏性を向上させること、そしてハイポジションでもクリアーでつやのある音と音量の獲得を意図したモデルです。RFのデザインについては厳密に言えばアメリカの製作家トマス・ハンフリーによって先に実践されていますが(ミレニアムモデルとして知られているもの)、桜井氏のものは内部構造に河野ブランドから続く独自の工夫が見られます。
また当モデルは国内某楽器店の特注モデルとして作られており、横裏板にはハカランダ材を使用、スペックの点でもハイエンドな仕様となっています。

表面板内部はサウンドホール上下に1本ずつのハーモニックバー、扇状力木はセンターに配置された1本を境として高音側に3本、低音側に1本の合計5本があまり角度をつけずお互いがほぼ平行に近い形で配置されており、またブリッジプレート付近には3本のバーが5本の力木とほぼ垂直に交差して設置されています(この3本はバーとしては繊細な作りで扇状力木よりも細く低く加工されています)。さらにはこれら力木とバーとが交差して升目になったところに直径3センチほどの円形のウッドブロックがアシンメトリに(高音側に3か所、低音側に2か所)設置されており、これは近年桜井氏が専門機関での研究を踏まえて独自に行っている音響工学的なアプローチで、彼のPCモデルでも採用されている。彼によると特定の力木配置構造においては必ず同じ位置に過剰に振動あるいは振動を抑制するスポットがあり、それらの箇所にこの円形のブロックを設置することによりデメリットを解消できるとのこと。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。

このブランドらしい、すべての音が均質にrefineされた艶やかな響きで、スペイン的な音色の木質性や表情の多彩さとは異なり、何よりも全体の統一感と音量の豊かさが重視されています。弦長は640mm、ネックは普通の厚みのDシェイプで握りやすく、弦の張りは弱め~中庸なので左手の押弦、右手の撥弦ともにストレスなく弾ける感触があります。

無傷に近い新品同様の超美品。もちろん全てオリジナル仕様で各部の状態も全く問題ありません。BAMケース付属。


定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 桜井 正毅 Masaki Sakurai演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. Special E0925A
005_10_sakurai_02_214
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2014年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option ハードケース
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:カシュー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.2mm/6弦 4.1mm

〔製作家情報〕
1944年東京生まれ。1967年上智大学電気電子工学科卒業と同時に、河野ギター製作所に入社し研鑽を積みます。1988年には第4回パリ国際ギター製作コンクールで第1位を獲得しました。その時受賞したモデルと同デザインのものがPC(Paris Competition)モデルとして氏の現在のラインナップの中でも特に人気の一本となっています。

河野賢氏が1998年に亡くなった後は工房を引継ぎ、河野ギターを「桜井・河野」ラベルとして継承しながら、同時に自身のブランド桜井正毅としても精力的に現在も製作を続けています。工作精度が高く、良材を使用した美しい外観はこのブランドの特徴ですが、特に日本人の体格や好みにあった抜群の演奏性と安定感は海外でも絶大な人気を博し、師の河野同様に世界的な名声を獲得しています。

〔楽器情報〕
桜井正毅ブランドのMaestro-RF、PCに続くハイスペックモデル「Special」の2014年製、状態良好の中古が入荷致しました。
モデルラインナップ中でちょうどミドルクラスに位置付けられているということもあってか、音、演奏性、スペック等すべてにおいてこのブランドの特徴をほどよく円満に備えたモデルとなっています。

ふくよかで豊かな鳴り、フィット感の良いネックシェイプ(Dシェイプ)、そして奏者のタッチへの対応範囲が広い発音とそのレスポンスなど、あらゆるギターーユーザーにとっての絶妙の着地点となった演奏性のクオリティはこのモデルにも通底しており、ストレスのない弾き心地は初心者にもおすすめです。音はしかりと磨かれ、十分なサスティーンを備えており、またタッチよりもほんの少し早く音が立ち上がってくるような程よいアクセル感はやはり見事なもの。

内部構造はサウンドホール下側(ちょうど表面板のくびれ部分)に設置されたハーモニックバー(このバーはスキャロップド加工されておりさらに高音側と低音側とにそれぞれ3センチほどの開口部が設けられています)からボディボトムに向かってほぼまっすぐに、あまり角度をつけずに伸びてゆく5本の扇状力木が高音側に4本、低音側に1本配されており、それらとほぼ直角に交差する3本のバーがブリッジ位置付近に等間隔に、ちょうど表面板下部のふくらみ部分の範囲を覆うような形で配置。河野そして桜井ブランドの特徴となっているスクエアな力木配置がここでも適用されています。

現在の生産されている同モデルではこの交差する力木で枡目となったスペースに特定の位置ににだけ特徴的な木製のブロックが貼り付けられ、独自の音響特性を高める効果をあげていますが、本モデルはそれが採用される前の仕様となっています。レゾナンスはGの少し上に設定されています。

全体はカシューによる塗装。ネックはほぼ真っすぐで、フレットも適正な状態。指板は1~3Fでほんの若干摩耗していますが影響はありません。表面板下部とサウンドホール付近に細かな傷ありますが目を近づけて認識できるレベルで外観を損なうものではありません。裏板は衣服の摩擦あとなどが少々ありますがこちらもほとんど目立たたないレベル。割れなどの大きな修理履歴はありません。ブランド推奨の高級ハードケース付き。







定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 西野 春平 Shunpei Nishino演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. Type 50 No.640
005_12_nishinoS_02_212
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 1992年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option スーパーライトケース 紺
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0 mm/6弦 4.0 mm

〔製作家情報〕
1947年茨城県の日立市生まれ。10代よりギターの製作を始め、1964年17歳の時に黒澤常三郎の工房に弟子として入門。1969年には独立して所沢に工房を設立。以来、その製作キャリア初期より傾倒していたハウザー1世ギターを研究した成果を活かし、音響バランスに優れたギターを作り続けている。国内の製作家としてはいち早くエレガットの製作にも着手するほか、その類まれな工作精度からアコースティックギターの分野からもオファーが相次ぎ、少数ながらこちらも良質なモデルを製作している。しかしながら氏の特徴と美学が最もあらわれているのはのはなんといってもハウザーモデルであり、その造作の美しさ、艶やかな音色、音響の見事なバランスはハウザーの名前に恥じない仕上がりを常に維持している。使用材もまたこの価格帯では申し分のないグレードで、コストパフォーマンスの点でも国内屈指と言ってもよいブランドである。

〔楽器情報〕
西野春平 製作 Type50(50号)1992年製 Usedです。西野氏といえばハウザースタイルのモデルがまずは思い浮かぶところですが、当機はスパニッシュスタイルのものでボディシェイプ、内部構造ともにハウザーとは異なる仕様を採用しています。内部構造はサウンドホール上下各一本のハーモニックバー、さらにもう一本のバーがサウンドホールのちょうど真下のところから高音側ボトム方向へ斜めに設置されており、扇状力木は7本、それらの先端をボトム部で受け止める2本のクロージングバー、駒板位置には同じ長さでパッチ板が貼られているという配置。この斜めのバー(トレブルバー)を設置することで高音側の振動範囲を狭く設定する方法は特にスペインのエルナンデス・イ・アグアドを想起させるもので、またボディシェイプもアグアドに似ていることから影響があると考えられます。氏のハウザーモデルと比較するとふくよかで明るい音ですが、しっかりと全体がバランスよくまとまった音響はこのブランドならではでしょう。

全体はラッカーによる塗装ですが、十分に弾き込まれているため表面板の特に高音側にはスクラッチあとが多数あります。またブリッジまわりには弦交換時のものと思われる傷、ボトム部にはやや大きめの打痕が数か所あります。裏板は演奏時の衣服の摩擦あとがやはり年代相応にあり、ネックヒール部には打痕があります。割れなどの大きな修理歴はなく、ネックは真っすぐを維持、フレットも摩耗なく演奏性に関わる部分に関しては問題ありません。ネックはCシェイプで丸みのある形状はグリップ感がコンパクトな印象。弦高値は出荷時の標準設定ですが、サドル調整余地が高音側0.5mm、低音側で2.0mmほどあり若干の下げ調整は可能です。




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