〔製作家情報〕 ジョン・レイ John Ray カナダ出身で現在はスペインのグラナダで製作している。伝統工法に忠実で研究心旺盛な製作家として知られています。彼は1989年に訪西しグラナダの地で英語教師をして何とか生計を立てながら最初の一年は地元の製作家を1人1人訪問し弟子入りを希望しましたが叶わなかった(ジョン曰く、当時もいまも基本的に身内のみを弟子にするという不文律がグラナダにはあるようです)。しかしその中で、ジョナサン・ヒンベス、ゲルマン・ペレス・バランコ、ラファエル・モレーノ、そしてアントニオ・マリン・モンテロが少なからず製作へのアドヴァイスや励ましを与えてくれたと彼は語っています。1990年にマラガにてホセ・アンヘル・チャコンのワークショップに参加、その後も2年ほどチャコンの工房で学んだ後再びグラナダに戻り、1996年に結婚するのを機に同地に居を構え本格的に製作家としての道を歩むことを決意します。1999年にロルフ・アイヒンガー(Rolf Eichinger 1944年 ドイツ、ストゥットガルト生まれの製作家で1997年にグラナダに移住し工房を設立している、2009年没。ジョンは彼の工房の隣に自身の工房を構えていました)と親交を深め指導を受けることで一気に製作方法から材の選定と入手方法に至るまでのトータルなスキルを獲得することになり、彼の充実したキャリアが始まります。