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2025年6月20日(金)
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輸入クラシック オールド
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製作家/商品名
:
ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
モデル/品番 Model/No.
:
No.103
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
フランス France
製作年 Year
:
1964年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース付属
備考 Notes
:
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:バンゲント
ナット:象牙
サドル:牛骨
弦 高:1弦 3.5mm/6弦 4.0mm
[製作家情報〕
ロベール・ブーシェ(1898~1986、フランス) 20世紀フランス最大の巨匠であり、現在に至るまでヨーロッパのみならずあらゆるクラシックギター製作に影響を与え続けているまさしく不世出の名工です。その比類なき芸術性と生涯わずか154本のみの製作という稀少性とから、彼の全モデルは現在トーレス、ハウザー1世に次いで最も高値で取引されています。プレスティ/ラゴヤの音響世界の源となり、若き日のブリームを熱狂させ、晩年には国内屈指の美音の持ち主である故稲垣稔氏を魅了したマエストロはまた、フレドリッシュやアントニオ・マリンなどの現代の名工たちの創造的源泉にもなってきました。
1889年フランス、パリの洋装店を営む家に生まれ、幼少より絵画と音楽に親しみ、1919年にまずは画家としての人生を歩み始めます。1932年モンマルトルの丘にアトリエを構え、ここではギターはまだ趣味で演奏をたしなむ程度のものでしたが、近くにスペインから亡命し工房を開いていたフリアン・ゴメス・ラミレスの知遇を得て、初めてギター製作の現場を目の当たりにします。そして1946年に所有していたフリアン作の愛器を失った彼は、それまでつぶさに観察していたフリアンの工房での全工程の記憶を基に、自ら工具や治具を作るところから始め、ついに自らの為のギターを製作します。糸巻の彫刻に至るまで自らの手で細工して完成したギターはその後大変な評判となり、前述の名手たち以外にも次々と注文が入るようになります。
ギターファンには良く知られているように、彼の作風は大きく年代的に2つに分けることができ、最初の1940年代から1950年代半ばにかけてはアントニオ・デ・トーレスを規範としたものとなっていますが、1956年以降は独自の構造を発案し、「パイプオルガンのような」と評されるほどのしっかりとした基音と非常な奥行きを感じさせるきわめて個性的な音響を達成します。
[楽器情報〕
ロベール・ブーシェ製作、1964年製 No.103 ジュリアン・ブリームが購入した4本のブーシェのなかで最後の一本で、名盤「バロックギター」で使用したモデルです。この稀代の名手が愛用したというエピソードを抜きにしても、ブーシェ最盛期の一本として非常なクオリティと芸術性を有した至高の一本と言えるまさに名品です。内部構造は左右対称5本の扇状力木と駒板真下の位置にギターの横幅いっぱいに設置されたいわゆるトランスヴァースバーというブーシェオリジナル配置で、5本の扇状力木はトランスヴァースバーを貫くようにしてボトム部まで伸びています。またサウンドホール下のハーモニックバーは高音側と低音側に開口部が設けられ、一番外側の扇状力木はそこをくぐってサウンドホール近くまで伸びるような配置になっています。レゾナンスはG#~Aに設定されています。
ブリームが生涯に使用したギターは数多く、そのどれもが彼の名演とともにギターファンの記憶にいまも深く刻まれていますが、取り分けロマニリョス、ハウザー、ルビオと並び印象深いのがブーシェとの組み合わせでしょう。1951年にブリームはブーシェの工房を訪れており、同時期に耳にしたイダ・プレスティの演奏に非常な感銘を受けた彼は、ハウザーのあとに使用するギターとしてブーシェを選びます。1957年、1960年、1962年そして1964年製の計4本(一説には5本)のギターをブーシェより購入。彼がアメリカに演奏旅行中、ニューヨークの車中で持参していたブーシェギターが盗難にあい、いまだに見つかっていませんが、これは1962年製のものであるとブリーム自身がインタビューで語っています。そしてそのあとに購入したのが本作1964年製のNo.103となります(ボディ内部の裏板のバーにブーシェ本人のサインがあります)。
ブリームは特にブーシェギター高音の「refinement」に深く魅了されたと語っていますが、そのまるでオーケストラの弦の響きのように密度があり、良く歌う高音部はまさしくブーシェだけの至芸でしょう。低音部もまた実に重厚で深く、そしてニュアンスに満ちており、深度があり同時に明確な発音もやはり素晴らしい。かなりの熟練したタッチが要求されるギターですが、それもまた名品ゆえにこそ。リアルヴィンテージの最高峰と呼ぶにふさわしい究極の一本です。
表面板全体にスクラッチ痕が有りますが割れ等の修理履歴は無く、年代相応の状態。ネック、フレット、ナット、サドル等の演奏性に関わる部分も問題ありません。糸巻きはおそらくオリジナルが故障したのか、過去にヴァンゲント製に交換されています(オリジナルは残っておりません)。塗装はオリジナルのセラック仕様、ところどころに通常使用により生じた色むら等ありますが、特にダメージの強い部分はなく現状問題ございません。
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×
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
モデル/品番 Model/No.
:
No.148
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
フランス France
製作年 Year
:
1977年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
インディアンローズウッド Solid Indian Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ブーシェオリジナル
弦 高:1弦3.6mm/6弦4.5mm
[製作家情報〕
ロベール・ブーシェ(1898~1986、フランス) 20世紀フランス最大の巨匠であり、現在に至るまでヨーロッパのみならずあらゆるクラシックギター製作に影響を与え続けているまさしく不世出の名工です。その比類なき芸術性と生涯わずか154本のみの製作という稀少性とから、彼の全モデルは現在トーレス、ハウザー1世に次いで最も高値で取引されています。プレスティ/ラゴヤの音響世界の源となり、若き日のブリームを熱狂させ、晩年には国内屈指の美音の持ち主である故稲垣稔氏を魅了したマエストロはまた、フレドリッシュやアントニオ・マリンなどの現代の名工たちの創造的源泉にもなってきました。
1889年フランス、パリの洋装店を営む家に生まれ、幼少より絵画と音楽に親しみ、1919年にまずは画家としての人生を歩み始めます。1932年モンマルトルの丘にアトリエを構え、ここではギターはまだ趣味で演奏をたしなむ程度のものでしたが、近くにスペインから亡命し工房を開いていたフリアン・ゴメス・ラミレスの知遇を得て、初めてギター製作の現場を目の当たりにします。そして1946年に所有していたフリアン作の愛器を失った彼は、それまでつぶさに観察していたフリアンの工房での全工程の記憶を基に、自ら工具や治具を作るところから始め、ついに自らの為のギターを製作します。糸巻の彫刻に至るまで自らの手で細工して完成したギターはその後大変な評判となり、前述の名手たち以外にも次々と注文が入るようになります。
ギターファンには良く知られているように、彼の作風は大きく年代的に2つに分けることができ、最初の1940年代から1950年代半ばにかけてはアントニオ・デ・トーレスを規範としたものとなっていますが、1956年以降は独自の構造を発案し、「パイプオルガンのような」と評されるほどのしっかりとした基音と非常な奥行きを感じさせるきわめて個性的な音響を達成します。
〔楽器情報〕
ロベール・ブーシェ製作、1977年製 No.148 状態良好の逸品が入荷致しました。
1986年のその生涯を終えるこの稀代の名工の、最後から7本目となる本作は同時に、最晩年の様式へと移行する直前の貴重な一本とも言えます。
内部構造は左右対称5本の扇状力木と駒板真下の位置にギターの横幅いっぱいに設置されたいわゆるトランスヴァースバーというブーシェオリジナル配置。5本の扇状力木はトランスヴァースバーを貫くようにしてボトム部まで伸びています。またサウンドホール下のハーモニックバーは高音側と低音側に開口部が設けられ、一番外側の扇状力木はその開口部のちょうど真下の位置で止まるように配置(これ以前のブーシェでは開口部をくぐり抜けてサウンドホールの縁まで延伸するように設置されていました)。5本の扇状力木はややセンターに寄り添うように配置されており、トランスヴァースバーは高音側と低音側とで高さとカーブの度合いが微妙に変化をつけて加工されています。またセンターの扇状力木とその両隣りの力木との間に2センチ辺程の小さなパッチ板がサウンドホール下のバーと接するように設置されており、これもこの製作家の特徴的な工夫とされています。レゾナンスはAの少し下に設定されています。
154本全てのギターがそれぞれの個性を持っていると言えるブーシェですが、形容しがたい深みと表情は本器においても十全に聴かれ、クラシック音楽の「デモーニッシュな」部分までも描いてしまう表現力を備えています。硬質な粘りを持った発音で、演奏には特に右手のタッチにおける相当の熟練が必要とされますが、ミートした瞬間の表情の素晴らしさは比肩するものがありません。
本作は製作から45年が経過しておりますが保管状態は良好で、割れ等の修理履歴はありません。また全体に弾き傷等もわずかに微細なものがあるのみで年代考慮すると美品と言えるレベル。ネック、フレット等演奏性に関わる部分も問題ありません。糸巻きはブーシェオリジナル(巻き上げの方向は一般的な糸巻きと同じになっています)で、現状で機能的な問題はなく、トータルに高いレベルを保持した状態の貴重な一本となっています。
Performance video
×
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: 時価
製作家/商品名
:
マヌエル・カセレス Manuel Caceres
モデル/品番 Model/No.
:
パラ・カサ・アルカンヘル
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
1983年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
インディアンローズウッド Solid Indian Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:ポリウレタン
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.0mm
〔製作家情報〕
1947年スペインのバダホス県生まれ。13才の時からラミレス工房にて仕事を始め、一時家族の都合でドイツに移住。
帰国後に再びラミレス工房に戻り、1964年からは製作を任される様になりました。当時の彼の楽器は今でもMCスタンプのラミレスとして高い評価を得ています。
1978年には名工アルカンヘル・フェルナンデスのアドバイスを得て独立し、自らの工房をマドリッドに設立。
多くの有名ギタリストが使用する楽器として名声を高めメキシコ、キューバ、プエルトリコ等では製作マスターコースを行い後進の指導にも力を入れています。
その後1999年より13年間に渡りアルカンヘルの仕事を手伝い、その影響化、徐々に独自の作風を確立して行きました。現在はアルカンヘルの引退に伴い、唯一の後継者として製作に励んでいます。
[楽器情報]
本作はラミレス工房での充実した仕事のあと独立してから間もない時期のもの。若き日の作ながら、ここにはすでにマドリッドのギターの良き特徴が無理なく、非常に高いレベルで達成されており、しかもとても弾きやすく設定されている、何とも素晴らしいギターになっています。
表面板を中心に傷、擦れなどありますが、オリジナル塗装の状態です。ネック反りなく弦高弾きやすく調整されています。明るく明確な伸びの良い音質です。
Performance video
×
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
ヘルマン・ハウザー1世 Hermann Hauser I
モデル/品番 Model/No.
:
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
647mm
国 Country
:
ドイツ Germany
製作年 Year
:
1928年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース(GEWA)
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ランドスドルファー
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 3.6mm
[製作家情報]
ヘルマン・ハウザー1世 Hermann Hauser I (1882~1952)。その比類ない完成度と以後のギター界全体への影響の大きさにおいて、20世紀最大の製作家とされ、現在もクラシックギター至高のモデルとしてフォロワーの絶えない「セゴビアモデル」を世に出したことで知られるドイツ、ミュンヘンのブランド(のちに現在のライスバッハに移ります)です。
高名なチター奏者、作曲家で製作もした多才な父ヨーゼフ(1854-1939)の影響を受け、18歳のころより自身もチター製作を始めます。ハウザー家が居を構えていたドイツ、バイエルン州のミュンヘンは当時非常にギター文化が盛んであり、ヘルマンはチターだけでなく合奏用ギターやリュート、そして彼の類まれな製作技術を知ることのできる顕著な例として現在でも有名な「ウィンナモデル」や「ミュンヘンモデル」など、父親に負けず劣らず多様で精力的な製作活動を展開しています。この当時まだトーレスから始まるギターの新たな潮流はドイツには入っていませんでしたが、ミゲル・リョベートそしてアンドレス・セゴビアという二人の名手が演奏旅行に訪れたことで、彼らの奏でる音色とともにスペインギターへの文化的需要が急激な高まりをみせます。
ヘルマンは1913年にリョベートに会い、彼の愛器トーレス(おそらく1864年製)に初めて触れ、その構造的革新性と音色の素晴らしさに感動します。そして1916年にもリョベートと再会しその時彼が所有していた1859年製トーレスを仔細に検分する機会を得て本格的にトーレススタイルのスパニッシュギター製作に乗り出します。リョベート自身からも多くのアドバイスを得ていくつもの試作品(と言ってもどれも高度に完成されたものですが)を製作。純粋にトーレスのレプリカに近いものから、それまで自身で作っていた様式とトーレスとを融合したようなものまであり、あるべき音響を求め試行錯誤を繰り返していたことがうかがえます(この時期に製作されたトーレスレプリカのギターは「リョベートモデル」としてのちにハウザー2世、3世によって復刻されます)。
そして1924年、ドイツに演奏旅行で訪れた若き日のアンドレス・セゴビアはヘルマンの製作家としての才能を高く評価し、自身が携えてきた1912年製マヌエル・ラミレス(製作は同工房の職工長サントス・エルナンデス)のギターを見せてレプリカの製作を促します。トーレスを再解釈し、より現代的でクラシック音楽の表現にトータルに応え得るマヌエルのギターにヘルマンは感動し、新たに探求と試作を始めます。それから10年以上の時を経て1936年に完成した一本は、トーレス~マヌエル・ラミレスのスタイルを基本としながらハウザー独自の音響感覚を盛り込み極めて高いバランス精度で全体を仕上げたもので、その未聞の音色の素晴らしさにセゴビアは心から感動し「これ以上のものは作らなくてよい」という有名な言葉で称賛しています。その言葉通り、セゴビアは翌年1937年に製作されたヘルマン・ハウザー1世のギターに持ち替え、1962年まで使い続け数多くの名演を生み出してゆくことになるのですが、これがギター史上至高の名品とされる「セゴビアモデル」で、現在の3世、4世(カトリン・ハウザー)に至るまでこのブランドのフラッグシップモデルとなっています。それはギターの完璧な理想形としてグローバルスタンダード化しており、世界中の製作家によって研究、フォローされ、また現在でもギタリストたちの垂涎のアイテムとなっています。
ハウザー家は戦禍を逃れミュンヘンからライスバッハに工房を写し、戦後も名品を製作。そのレガシーはハウザー2世(1911~1988)に受け継がれ、よりドイツ的なニュアンスを増した逸品を世に出してゆきます。
世界的に有名なオークションではクラシックギターのカテゴリーにおいてトーレス、ロベール・ブーシェと並び最高値で落札されている。
[楽器情報]
ヘルマン・ハウザー1世 1928年製の入荷です。1924年のセゴビアとの邂逅、そのわずか4年後に製作されたもので、1937年という絶巓へと向かう確かな足取りとして記憶されるべき逸品です。実際にセゴビア自身が翌年1929年の日本を含むアジアツアーの際に1928年製のハウザー1世をコンサートで使用しており、また後年ジュリアン・ブリームがやはり同年製のものを所有していたことはギターファンにとってのコアなエピソードとなっています。またハウザーはこの時期すべてが必然的に実験であるがゆえにかなり多様な作風で製作していますが、上記のセゴビア、ブリームが所有していたものと本器とはほぼ同様のものとして作られていたと思われます。
ハウザーによるセゴビアモデルはやや図式的にいえばスペイン的音響のドイツ的洗練化といえるもので、これは例えばフランスの名工ロベール・ブーシェがトーレスから出発し自身の(フランス的な)音響へと至る過程とも比較することのできるもので、1928年の段階ではそのスペイン的ニュアンスがまだ濃厚に感じられることが特徴として挙げられます。のちのハウザーのまるで鍵盤楽器のように定位感のしっかりとしたバランス感ではなく、力強くふくよかな低音(まさにBassとしての)とよく歌うクリアな高音(まさに声としての)との対照を軸にした音響設計で、各弦は異なるアイデンティティを際立たせながら、全体に彫りの深い響きを形成していきます。ここでハウザーは響箱の容量を活かしながら、オーディトリアムな奥行きを作り出すのではなく、むしろ箱全体のエネルギーを音に濃縮するようにして濁りのない音響を生み出していることが特筆されます。そしてその音の連なりが、スペイン的なうねりを持った躍動とは異なり、直線のようにして紡がれてゆくことで各旋律が線的な重層性を際立たせているところなどもすでにのちの1930年代の作風の萌芽を感じ取ることができます。さらに特筆すべきは音自体の異様なまでの説得力で、表現楽器としての非常なポテンシャルはやはりこの時点でのドイツギターにおける極点を示していたと言えるでしょう。
表面板力木構造はサウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバーを設置。このうち下側のバーは高音側と低音側それぞれに長さ5cm高さ3mmほどの開口部が設けられており、サウンドホールの両脇には1枚づつ薄い補強板が貼られているのですが、これら補強板が一方の端は上側バーのところでぴったりと接しており、もう一方の端は下側バーの開口部を1cm弱ほどくぐり抜けたところまで伸びています。扇状力木は左右対称7本、これらの先端をボトム部で受け止めるようにハの字型に配置された二本のクロージングバーという設計。駒板位置に補強板はありません。ここで特徴的なのは下側ハーモニックバーの開口部をサウンドホール脇の補強板が通過するという配置で、通常は(例えばトーレスをはじめとして)扇状力木のほうがこのようなバーの開口部をくぐり抜けてサウンドホール縁まで延伸していることがスタンダードなっています。さらに読み込んでゆけば、ここでハウザーが採用した配置はその後ホセ・ルイス・ロマニリョスの3本のハーモニックバーを垂直に通過する2本+2本の力木構造の基になったハウザーの力木設計へと移行する最初の段階とも見ることができます。レゾナンスはG# の少し下に設定されています。
全体はセラック塗装仕上げ。表面板は高音側低音側ともに指板脇からボトムにかけての広い範囲で数か所の割れ補修歴があります。これはサウンドホール脇部分に一つと駒板下部分に一つの合計2枚だけ内側からパッチ補強されていますがその他の部分はすべて接着のみで補修されており、現状で使用には全く問題ありません。また表面板自体はこの時期に作られたものとしては(割れ等の症状を経たものとしては)歪みや波うち等の症状は最小限にとどまっています。表面板全体に弾きキズ、搔きキズ、打痕等あり、横裏板は右腕や胸の当たる部分
に塗装摩耗見られますがトータル的には年代相応のレベルです。ネック、フレットは良好な状態です。ネックシェイプは普通の厚みのDシェイプ。弦高値は3.0/3.6mm(1弦/6弦 12フレット)、サドル余剰は0.5~1.0mmとなっています。糸巻はLandsdorfer、出荷時のオリジナルのままで、現在も機能的な問題はありません。
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II
モデル/品番 Model/No.
:
セゴビアモデル Segovia No.786
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
645mm
国 Country
:
ドイツ Germany
製作年 Year
:
1966年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ランドストルファー
弦 高:1弦 2.8mm / 6弦 3.8mm
〔製作家情報〕
ヘルマン・ハウザー2世(1911~1988)
ハウザーギターは疑いなく20世紀ドイツ最高のギターブランドであり、現在も4代目がその伝統を継承し100年以上にわたって一子相伝で製作を続けている老舗工房です。ヘルマン・ハウザーI世(1884-1952)が、ミゲル・リョベートが所有していたアントニオ・トーレスとアンドレス・セゴビア所有のマヌエル・ラミレスをベースにして自身のギターを改良し、後にセゴビアモデルと呼ばれることになる「究極の」名モデルを製作した事は良く知られています。それはトーレスがギターの改革を行って以来最大のギター製作史における事件となり、その後のギター演奏と製作との両方に大きな影響を与えることになります。1世の息子ハウザー2世はドイツ屈指の弦楽器製作都市として知られるミッテンヴァルトで4年間ヴァイオリン製作学校で学んだ後、1930年より父の工房で働き始めます。彼ら親子はほぼ共同作業でギターを製作していましたが、ラベルはハウザー1世として出荷されています。1世が亡くなる1952年、彼は正式にこのブランドを受け継ぎ、彼自身のラベルによる最初のラベル(No.500)を製作。以来1983年に引退するまで極めて旺盛な活動をし、500本以上のギターを出荷しています。
ハウザー2世もまた父親同様に名手たち(セゴビア、ジュリアン・ブリーム、ペペ・ロメロ等)との交流から自身の製作哲学を熟成させていったところがあり、また彼自身の資質であろうドイツ的な音響指向をより明確化することで、1世とはまた異なるニュアンスを持つ名品を数多く世に出しました。有名なところではなんといってもブリームが愛用した1957年製ギターですが、その音響は1世以上に透徹さを極め、すべての単音の完璧なバランスの中にクラシカルな気品を纏わせたもので、ストイックさと抒情とを併せもった唯一無二のギターとなっています。
1970年代以降の彼は特にその独創性において注目されるべきペペ・ロメロモデルや、おそらくは急速に拡大した需要への柔軟な姿勢としてそれまでには採用していなかった仕様での製作も多く手がけるようになりますが、やはり完成度の高さの点では1世より引き継いだ「セゴビア」モデルが抜きんでています。その後1980年代からモダンギターの潮流が新たなスタンダードと目されていく中でも、ハウザーギターは究極のモデルとしての価値を全く減ずることなく、現在においてもマーケットでは最高値で取引されるブランドの一つとなっています。
1974年からは息子のハウザー3世(1958~)が工房に加わりおよそ10年間製作をともにします。3世もまた2世のエッセンスに独自の嗜好を加味しながら、ブランドの名に恥じぬ極めて高度な完成度を有したモデルを製作し続けています。
〔楽器情報〕
ヘルマン・ハウザー2世 1966年 No.786 Usedの入荷です。
表面板のセンター部分、ブリッジからボトムにかけて2~3㎜ほどの幅で割れ埋木補修履歴があります。またその両脇のボトム部分5~6㎝の割れ補修歴があります。それぞれ適切な処理で、内側よりパッチ補強も施されておりますので現状で継続しての使用には問題ございません。その他表面板は全体に大小の弾き傷や打痕などがありますが年代相応といってよいレベルです。横裏板は割れはありませんが全体にオリジナル塗装のムラ、白濁が見られます。ただし状態としての問題はありませんのでっこちら現状で継続使用いただけます。ネック、フレット等演奏性にかかわる部分での問題はありません。ネック形状はCラウンドに近いDシェイプで丸みのある薄めのシェイプで加工されていますが、グリップ感はしっかりとした感触。弦高値は2.8/3.8㎜(1弦/6弦 12フレット)でサドルには1.0㎜の調整余剰があります。糸巻は出荷時のオリジナルでLandstorfer製を装着しており、こちらも動作状況に問題ありません。
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定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II
モデル/品番 Model/No.
:
セゴビアモデル Segovia No.935
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
646mm
国 Country
:
ドイツ Germany
製作年 Year
:
1973年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース 黒
備考 Notes
:
ネック:マホガニー
指 板:黒檀
塗 装:ラッカー
糸 巻:ライシェル
弦 高:1弦 2.9mm /6弦 4.1mm
〔製作家情報〕
ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II(1911~1988)
ハウザーギターは疑いなく20世紀ドイツ最高のギターブランドであり、現在も4代目がその伝統を継承し100年以上にわたって一子相伝で製作を続けている老舗です。ヘルマン・ハウザーI世(1884-1952)が、ミゲル・リョベートが所有していたアントニオ・トーレスとアンドレス・セゴビア所有のマヌエル・ラミレスをベースにして自身のギターを改良し、後にセゴビアモデルと呼ばれることになる「究極の」名モデルを製作した事は良く知られています。それはトーレスがギターの改革を行って以来最大のギター製作史における事件となり、その後のギター演奏と製作との両方に大きな影響を与えることになります。1世の息子ハウザー2世はドイツ屈指の弦楽器製作都市として知られるミッテンヴァルトで4年間ヴァイオリン製作学校で学んだ後、1930年より父の工房で働き始めます。彼ら親子はほぼ共同作業でギターを製作していましたが、ラベルはハウザー1世として出荷されています。1世が亡くなる1952年、彼は正式にこのブランドを受け継ぎ、彼自身のラベルによる最初のラベル(No.500)を製作。以来1983年に引退するまで極めて旺盛な活動をし、500本以上のギターを出荷しています。
ハウザー2世もまた父親同様に名手たち(セゴビア、ジュリアン・ブリーム、ペペ・ロメロ等)との交流から自身の製作哲学を熟成させていったところがあり、また彼自身の資質であろうドイツ的な音響指向をより明確化することで、1世とはまた異なるニュアンスを持つ名品を数多く世に出しました。有名なところではなんといってもブリームが愛用した1957年製のギターですが、その音響は1世以上に透徹さを極め、すべての単音の完璧なバランスの中にクラシカルな気品を纏わせたもので、ストイックさと抒情とを併せもった唯一無二のギターとなっています。
1970年代以降の彼は特にその独創性において注目されるべきペペ・ロメロモデルや、おそらくは急速に拡大した需要への柔軟な姿勢としてそれまでには採用していなかった仕様での製作も多く手がけるようになりますが、やはり完成度の高さの点では1世より引き継いだ「セゴビア」モデルが抜きんでています。その後1980年代からモダンギターの潮流が新たなスタンダードと目されていく中でも、ハウザーギターは究極のモデルとしての価値を全く減ずることなく、現在においてもマーケットでは最高値で取引されるブランドの一つとなっています。
1974年からは息子のハウザー3世(1958~)が工房に加わりおよそ10年間製作をともにします。3世もまた2世のエッセンスに独自の嗜好を加味しながら、ブランドの名に恥じぬ極めて高度な完成度を有したモデルを製作し続けています。
[楽器情報]
ヘルマン・ハウザー2世製作 1973年製 セゴビアモデル No.935 Usedの入荷です。外観上は1世より続くこのモデルのデザインを踏襲していますが、表面板力木配置をはじめとする内部構造は1960年代後半以降に定式化した、2世により若干の改編が加えられた設計によって作られています。
本器の力木設計はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に1本ずつのハーモニックバー、両脇に一枚ずつの薄い補強板を設置。この上下のバーは上側の方は真っ直ぐなバーですが、下側のものはちょうど中央でわずかに屈折しており、高音側低音側ともにややネック方向寄りのところで横板と接しています。扇状力木は左右対称7本、ボトム部のクロージングバーはなく、7本ともほぼボトムに到達する位置まで伸びています。駒板位置にはほぼ同じ面積で薄い補強板が貼られています。このネック側に向かって屈折したハーモニックバーと、ボトム部にクロージングバー(通常は2本、扇状力木の先端を受け止めるようV字または逆ハの字型に配置されている)を設置していない設計は2世独自のもので、表面板下部の振動領域を低音高音側ともに広くとっているのですが、この発想は実はクラシックギターではむしろ珍しい。レゾナンスはAの少し下に設定されています。
撥弦と発音がほぼ完全に同一化したような速い反応で、ハウザーとしてはやや粘りを抑えた発音から上品な艶を湛えた音像が現れ、旋律は粒立ちの良い点の列のように音が連なってゆき、その凛とした響きがなんとも清々しく心地良い。高めのレゾナンスのせいか低音はその重心をしっかりと感じさせながらもむしろすっきりとしており、高音が自然に前景化するような音響設計、そのためかハウザーとしては明るく、軽快ささえ感じさせる全体の響きなっています。とはいえ必要に応じて力強く十全に鳴り、ストイックな相貌のなかに多様な表情を含蓄した音などいかにもクラシカルで、表現楽器としての高いポテンシャルを有しています。
出荷時オリジナルのラッカー塗装で、全体に細かなウェザーチェック(ひび割れ)を生じていますが塗装の性質に由来する経年の自然変化ですので現状で全く問題ありません。そのた軽微な弾きキズや数か所にちいさな打痕、駒板下部分に弦交換時のキズが少々あります。横裏板は演奏時に胸の当たる部分などボタン等衣服による摩擦やスクラッチあとがありますが、製作年を考慮しますと総体的に良好な状態と言えます。ネックはわずかに順反りですが標準設定の範囲内、フレットは1~7フレットでやや摩耗見られますが現状で演奏性に問題ありません。ネックシェイプはやや薄めのDシェイプ、弦高値は2.9/4.1mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は1.0~1.5mmあります。重量は1.55㎏。
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
エルナンデス・イ・アグアド Hernandez y Aguado
モデル/品番 Model/No.
:
No.304
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
660mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
1965年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.5mm
[製作家情報]
「エルナンデス・イ・アグアド」Hernandez y Aguado
サンチャゴ・マヌエル・エルナンデス(1895~1975)と ビクトリアーノ・アグアド・ロドリゲス(1897~1972)の二人による共同ブランドで、エルナンデスが本体の製作、アグアドが塗装とヘッドの細工そして全体の監修をそれぞれ担当。通称「アグアド」と呼ばれ、20世紀後半以降の数多くのクラシックギターブランドの中でも屈指の名品とされています。
エルナンデスはスペイン、トレド近郊の村Valmojadoに生まれ、8歳の時に一家でマドリッドに移住。アグアドはマドリッド生まれ。2人はマドリッドにある「Corredera」というピアノ工房で一緒に働き、良き友人の間柄であったといいます。この工房でエルナンデスは14歳のころから徒弟として働き、その優れた技術と情熱的な仕事ぶりからすぐに主要な工程を任されることになります。アグアドもまたこの工房で腕の良い塗装職人としてその仕上げを任されていたので、二人での製作スタイルのひな形がこの時すでに出来上がっていたと言えます。1941年にこのピアノ工房が閉鎖された後、2人は共同でマドリッドのリベラ・デ・クルティドーレス9番地にピアノと家具の修理工房を開きます。
1945年、プライベート用に製作した2本のギターについて、作曲家であり当時随一の名ギタリストであったレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサに助言を仰ぐ機会を得ます。この名手は二人の才能を高く評価し、ギター製作を勧めるとともに自身が所有していたサントス・エルナンデスのギターを研究のために貸し与えています。さらにはサントスと同じくマヌエル・ラミレス工房出身の製作家で、終戦直後の当時貧窮の中にあったモデスト・ボレゲーロ(1893~1969)に仕事のためのスペースを工房内に貸し与えることになり、そのギター製作の工程をつぶさに観察。これが決定的となり、ギターへの情熱がさらに高まった二人は工房をギター製作に一本化することに決め、1950年より再発進します。デ・ラ・マーサという稀代の名手とマヌエル・ラミレスのメソッドを深く知るボレゲーロ(彼は1952年までアグアドの工房を間借りして製作を続けた後に独立しています)という素晴らしい二人の助言をもとに改良、発展を遂げて世に出されたアグアドのギターは大変な評判となり、一時期70人以上ものウェイティングリストを抱えるほどの人気ブランドになりました。
出荷第一号はNo.100(※1945年に製作した個人用のギターがNo.1)で、1974年の最後の一本となるNo.454まで連続番号が付与されました。1970年前後に出荷されたものの中には同じマドリッドの製作家マルセリーノ・ロペス・ニエト(1931~2018)や、やはりボレゲーロの薫陶を受けたビセンテ・カマチョ(1928~2013)が製作したものも含まれており、これは殺到する注文に応えるため、エルナンデスが当時高く評価していた2人を任命したと伝えられています。
しばしば美しい女性に喩えられる優美なボディライン、シンプルで個性的かつこの上ない威厳を備えたヘッドデザインなどの外観的な特徴もさることながら、やはりこのブランドの最大の特徴はその音色の絶対的ともいえる魅力にあると言えるでしょう。人間の声のような肌理をもち、表情豊かで温かく、時にまるで打楽器のような瞬発性とマッシヴな迫力で湧き出してくる響きと音色は比類がなく、二人だけが持つある種の天才性さえ感じさせます。
このブランドの有名な逸話にも登場するエルナンデスの愛娘のエミリアは1945年にヘスス・ベレサール・ガルシア(1920~1986)と結婚。ベレサールはアグアドの正統的な後継者として、その精神的な面までも受け継ぎ、名品を世に出す存在になります。
アグアドがギター製作を始めるうえでの大きなきっかけとなったデ・ラ・マーサはその後彼らのギターを数本購入し愛用しているほか、ジョン・ウィリアムスやユパンキなどの名手たちが使用しています。
[楽器情報]
エルナンデス・イ・アグアド 1965年製 No.304 の入荷です。ブランドの最盛期、ギターという楽器の表現力における異様なまでのポテンシャルの高さを体感できる一本です。増え続けるバックオーダーへの対応策として、また特に1960年代後期からは病身であったビクトリアーノの「代理」として複数の製作家が起用されたことから、二人の真の共作であることがギターファンの間ではとかく価値基準とされてしまう向きがあり、ここであの駒板の補強プレートに描かれたてるてる坊主のような図像の有無が取り沙汰されてしまうのですが、本作にはまさしくその図像が描かれています。
‘Making Master Guitar’の著者ロイ・コートナルが喝破したようにアグアドの魅力(の一つ)は「強烈な個性を演奏家に押しつけないこと」であり、美しく調和したギターはただただ「生命を与えられるまで演奏家の技能や解釈を待っている」。そして敢えて付言すれば、アグアドの最大の特徴はその「歌う声」としての音の全き実在性にあると言えます。点の連なりとしてしか音を繋げてゆくことのできないギターが、アグアドにおいては有機的な線を生み出し、まさに生き物のように繊細でダイナミックな表情の揺らぎが現れてくるのは感動的ですらあるでしょう。この時、コートナルが言うように、あくまでも楽器が持つ個性ではなく、奏者の心に寄り添うように音が表出されるところ、そして曲の演奏が進むにつれてまるで楽器のほうから自然に音楽を提案してくるような一体感(今風に言えばグルーヴ感とも言うことのできる)が生まれてくるのは、まさしくアグアドならでは。これもまたよく言われるように各音各弦の相互の均質性ということではかなりのアンバランスさが随所で目立つものの、むしろ表情の生々しい揺らぎの中に収まることで音楽の細部に貢献さえしてしまうところは、楽器の不完全性と音楽の原理とが偶然に親和してしまったかのようなスリルさえ感じさせます。「個性を押しつけることはない」もののアグアドには他にはない唯一無二の音色があり、それはクラシカルな翳を内包した慎ましい明るさなのですが、揺るぎない力強さとともに現れるこれらの音もやはり魅力的。
アグアドはまた機能的にも優れており、撥弦における適度な反発感と粘りのある発音、そして自然にドライブ感を生み出すような絶妙な反応性があり、奏者のタッチにしっかりと寄り添います。そしてまさにこれゆえにこそ奏者にはしかるべきタッチの熟練が求められるのですが、一致した瞬間の音楽的な充実感はなんとも素晴らしく、このブランドが現代においても名品とされる所以でしょう。
表面板力木配置に関してアグアドはいくつもの設計パターンを持っていますが、本器ではサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に1本ずつのハーモニックバー、そして下側の方のバーのほぼ中央部分(つまりサウンドホールの真下の位置)から高音側横板に向かって斜めに下がってゆくように配置されたもう一本のいわゆるトレブルバー、7本の扇状力木とこれらの先端をボトム付近で受け止めるようにハの字型に配置された2本のクロージングバー、駒板の位置にはほぼ同じ面積の薄い補強プレート(「落書き」と製造番号がここに書かれています)が貼られているという全体の構造。上記のトレブルバーの設置はこの後も継続してゆきますが、扇状力木は後年6本(センターに配置された1本を境として高音側に2本、低音側に3本)に変わり定着してゆきます。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。
おそらくボディ全体はオリジナルの塗装を残したまま上塗りがされていますが、オリジナルの触感を十分に感じさせるほどに最小限の処置が施されています。現状で傷は少なく、ほとんど衣服等により軽微な摩擦あとのみの良好な状態。割れなどの大きな修理履歴はありません。ネック、フレットなど演奏性に関わる部分も良好な状態を維持しています。ネック形状は薄めでフラットなDシェイプでコンパクトな握り心地。弦高は現在値で3.0/4.5mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには1.5~2.5mmの余剰がありますのでお好みに応じてさらに低く設定することが可能です。660mmの弦長ですが弦の張りは中庸でネックの差し込み角度も深くなく、弦高値の割には弾きやすく感じます。糸巻はスペインの老舗Fustero製を装着しておりこちらも現状で機能的な問題は特にありません。
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
エルナンデス・イ・アグアド Hernandez y Aguado
モデル/品番 Model/No.
:
No.343
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
660mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
1967年
表板 Top
:
松 Solid Spruce
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ライトケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 4.0mm
[製作家情報]
「エルナンデス・イ・アグアド」Hernandez y Aguado
サンチャゴ・マヌエル・エルナンデス(1895~1975)と ビクトリアーノ・アグアド・ロドリゲス(1897~1972)の二人による共同ブランドで、エルナンデスが本体の製作、アグアドが塗装とヘッドの細工そして全体の監修をそれぞれ担当。通称「アグアド」と呼ばれ、20世紀後半以降の数多くのクラシックギターブランドの中でも屈指の名品とされています。
エルナンデスはスペイン、トレド近郊の村Valmojadoに生まれ、8歳の時に一家でマドリッドに移住。アグアドはマドリッド生まれ。2人はマドリッドにある「Corredera」というピアノ工房で一緒に働き、良き友人の間柄であったといいます。この工房でエルナンデスは14歳のころから徒弟として働き、その優れた技術と情熱的な仕事ぶりからすぐに主要な工程を任されることになります。アグアドもまたこの工房で腕の良い塗装職人としてその仕上げを任されていたので、二人での製作スタイルのひな形がこの時すでに出来上がっていたと言えます。1941年にこのピアノ工房が閉鎖された後、2人は共同でマドリッドのリベラ・デ・クルティドーレス9番地にピアノと家具の修理工房を開きます。
1945年、プライベート用に製作した2本のギターについて、作曲家であり当時随一の名ギタリストであったレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサに助言を仰ぐ機会を得ます。この名手は二人の才能を高く評価し、ギター製作を勧めるとともに自身が所有していたサントス・エルナンデスのギターを研究のために貸し与えています。さらにはサントスと同じくマヌエル・ラミレス工房出身の製作家で、終戦直後の当時貧窮の中にあったモデスト・ボレゲーロ(1893~1969)に仕事のためのスペースを工房内に貸し与えることになり、そのギター製作の工程をつぶさに観察。これが決定的となり、ギターへの情熱がさらに高まった二人は工房をギター製作に一本化することに決め、1950年より再発進します。デ・ラ・マーサという稀代の名手とマヌエル・ラミレスのメソッドを深く知るボレゲーロ(彼は1952年までアグアドの工房を間借りして製作を続けた後に独立しています)という素晴らしい二人の助言をもとに改良、発展を遂げて世に出されたアグアドのギターは大変な評判となり、一時期70人以上ものウェイティングリストを抱えるほどの人気ブランドになりました。
出荷第一号はNo.100(※1945年に製作した個人用のギターがNo.1)で、1974年の最後の一本となるNo.454まで連続番号が付与されました。1970年前後に出荷されたものの中には同じマドリッドの製作家マルセリーノ・ロペス・ニエト(1931~2018)や、やはりボレゲーロの薫陶を受けたビセンテ・カマチョ(1928~2013)が製作したものも含まれており、これは殺到する注文に応えるため、エルナンデスが当時高く評価していた2人を任命したと伝えられています。
しばしば美しい女性に喩えられる優美なボディライン、シンプルで個性的かつこの上ない威厳を備えたヘッドデザインなどの外観的な特徴もさることながら、やはりこのブランドの最大の特徴はその音色の絶対的ともいえる魅力にあると言えるでしょう。人間の声のような肌理をもち、表情豊かで温かく、時にまるで打楽器のような瞬発性とマッシヴな迫力で湧き出してくる響きと音色は比類がなく、二人だけが持つある種の天才性さえ感じさせます。
このブランドの有名な逸話にも登場するエルナンデスの愛娘のエミリアは1945年にヘスス・ベレサール・ガルシア(1920~1986)と結婚。ベレサールはアグアドの正統的な後継者として、その精神的な面までも受け継ぎ、名品を世に出す存在になります。
アグアドがギター製作を始めるうえでの大きなきっかけとなったデ・ラ・マーサはその後彼らのギターを数本購入し愛用しているほか、ジョン・ウィリアムスやユパンキなどの名手たちが使用しています。
[楽器情報]
エルナンデス・イ・アグアド 1967年製 No.343 の入荷です。ラベルには「私の小さな孫へ」との直筆の文言が書かれており、プライベートに製作された一本であることがうかがえます。ロゼッタが有名なジグザグの模様ではなく細やかな落ち着いた意匠になっており、これもあまりにも有名なヘッドデザインはその曲線部分などにやや優美なニュアンスが感じられるものになっているのですが、内部設計のほうは後期アグアドの典型的なものが採用されています。サウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に各一本のハーモニックバー、そして下側の方のバーの中央からわずかに低音寄りの部分から高音側横板の方向に斜めに下がってゆくように配置されたもう一本のいわゆるトレブルバー、扇状力木は6本がセンターに配された1本を境として低音側に3本、高音側に2本を配置、ボトム部でこれらの先端を受け止めるようにハの字型に配置された2本のクロージングバー、駒板の位置には補強板が丁度駒板の幅と合致するように(同時に一番低音側の一本を除く5本の扇状力木の範囲に丁度収まるように設置されているという全体の設計。駒板部分の補強板は厳密にいえばアグアドとしてはやや厚めに2mmほどの厚みのものとなっています。またこの部分に年式や製造番号などは記載されておりません。レゾナンスはGの少し上に設定されています。
アグアドの特徴である実に適切な、それゆえにこそ個性的な粘りと反発感のある発音と引き締まった音像というよりは、箱全体を十全に響かせてオーディトリアムな奥行きと力強さを持った、良い意味でマドリッド的な響きが特徴です。そしてこのブランドのもう一つの特徴である表情の繊細と機微においてはやはりさすがで、可憐さから豪壮までの振幅があり、そしてとても音楽的。高音はあくまでもきりっとして女性的でさえあり、中低音から低音のふっくらとした拡がりがそれを包むように響く全体のバランスも心地よい。またアグアドは演奏性における機能面でも秀逸で、ネックの差し込み角度等の設定による絶妙さゆえか左手はストレスがなく、弦のテンションも中庸から弱めであるのに音自体には張りと力強さがあり(これについては弦長660mmの設定であることも関係しているでしょう)、発音の反応性も優れています。
表面板全体(特に指板両脇とサウンドホールの高音側、駒板下部分など)に弾きキズや搔きキズありますがあまり深くなく、外観を著しく損なうものではありません。また横裏板とネック裏は衣服等による細かな摩擦あとや数か所の小さな打痕とキズはありますが軽微なものとなっており、年代を考慮すると良好な状態と言えます。割れ等の修理歴もありません。ネック、フレット等の演奏性にかかかわる部分も適正な状態。ネックシェイプはDシェイプの薄めの形状でグリップ感が良く、弦高値は3.0/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は1.0~2.0mmあります。糸巻はスペインの老舗ブランド Fustero製を装着、こちらも現状で機能的な問題はありません。
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
エルナンデス・イ・アグアド Hernandez y Aguado
モデル/品番 Model/No.
:
No.363
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
660mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
1968年
表板 Top
:
杉 Solid Ceder
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
HISCOX ケース
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 2.8mm /6弦 4.0mm
[製作家情報]
「エルナンデス・イ・アグアド」Hernandez y Aguado
サンチャゴ・マヌエル・エルナンデス(1895~1975)と ビクトリアーノ・アグアド・ロドリゲス(1897~1972)の二人による共同ブランドで、エルナンデスが本体の製作、アグアドが塗装とヘッドの細工そして全体の監修をそれぞれ担当。通称「アグアド」と呼ばれ、20世紀後半以降の数多くのクラシックギターブランドの中でも屈指の名品とされています。
エルナンデスはスペイン、トレド近郊の村Valmojadoに生まれ、8歳の時に一家でマドリッドに移住。アグアドはマドリッド生まれ。2人はマドリッドにある「Corredera」というピアノ工房で一緒に働き、良き友人の間柄であったといいます。この工房でエルナンデスは14歳のころから徒弟として働き、その優れた技術と情熱的な仕事ぶりからすぐに主要な工程を任されることになります。アグアドもまたこの工房で腕の良い塗装職人としてその仕上げを任されていたので、二人での製作スタイルのひな形がこの時すでに出来上がっていたと言えます。1941年にこのピアノ工房が閉鎖された後、2人は共同でマドリッドのリベラ・デ・クルティドーレス9番地にピアノと家具の修理工房を開きます。
1945年、プライベート用に製作した2本のギターについて、作曲家であり当時随一の名ギタリストであったレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサに助言を仰ぐ機会を得ます。この名手は二人の才能を高く評価し、ギター製作を勧めるとともに自身が所有していたサントス・エルナンデスのギターを研究のために貸し与えています。さらにはサントスと同じくマヌエル・ラミレス工房出身の製作家で、終戦直後の当時貧窮の中にあったモデスト・ボレゲーロ(1893~1969)に仕事のためのスペースを工房内に貸し与えることになり、そのギター製作の工程をつぶさに観察。これが決定的となり、ギターへの情熱がさらに高まった二人は工房をギター製作に一本化することに決め、1950年より再発進します。デ・ラ・マーサという稀代の名手とマヌエル・ラミレスのメソッドを深く知るボレゲーロ(彼は1952年までアグアドの工房を間借りして製作を続けた後に独立しています)という素晴らしい二人の助言をもとに改良、発展を遂げて世に出されたアグアドのギターは大変な評判となり、一時期70人以上ものウェイティングリストを抱えるほどの人気ブランドになりました。
出荷第一号はNo.100(※1945年に製作した個人用のギターがNo.1)で、1974年の最後の一本となるNo.454まで連続番号が付与されました。1970年前後に出荷されたものの中には同じマドリッドの製作家マルセリーノ・ロペス・ニエト(1931~2018)や、やはりボレゲーロの薫陶を受けたビセンテ・カマチョ(1928~2013)が製作したものも含まれており、これは殺到する注文に応えるため、エルナンデスが当時高く評価していた2人を任命したと伝えられています。
しばしば美しい女性に喩えられる優美なボディライン、シンプルで個性的かつこの上ない威厳を備えたヘッドデザインなどの外観的な特徴もさることながら、やはりこのブランドの最大の特徴はその音色の絶対的ともいえる魅力にあると言えるでしょう。人間の声のような肌理をもち、表情豊かで温かく、時にまるで打楽器のような瞬発性とマッシヴな迫力で湧き出してくる響きと音色は比類がなく、二人だけが持つある種の天才性さえ感じさせます。
このブランドの有名な逸話にも登場するエルナンデスの愛娘のエミリアは1945年にヘスス・ベレサール・ガルシア(1920~1986)と結婚。ベレサールはアグアドの正統的な後継者として、その精神的な面までも受け継ぎ、名品を世に出す存在になります。
アグアドがギター製作を始めるうえでの大きなきっかけとなったデ・ラ・マーサはその後彼らのギターを数本購入し愛用しているほか、ジョン・ウィリアムスやユパンキなどの名手たちが使用しています。
[楽器情報]
エルナンデス・イ・アグアド 1968年製 No.363 の入荷です。ブランドとしては珍しく、表面板に杉材を使用したモデル。表面板力木配置はアグアド後期の典型的なもので、サウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に各一本のハーモニックバー、そして下側の方のバーのほぼ中央部分(つまりサウンドホールの真下の位置)から高音側横板との接合部に向かって斜めに下がってゆくように配置されたもう一本のいわゆるトレブルバー、扇状力木は6本がセンターに配された1本を境として低音側に3本、高音側に2本を配置、ボトム部でこれらの先端を受け止めるようにハの字型に配置された2本のクロージングバー、駒板の位置には薄い補強板が丁度駒板の幅と合致するように(同時に一番低音側の一本を除く5本の扇状力木の範囲に丁度収まるように設置されているという全体の設計。レゾナンスはGの少し上に設定されています。
アグアドの発音の特徴として、撥弦時の適度な粘りと反発感を伴いながら、実に適切な質量を持った音像の跳躍するような発音とひとまずいうことができますが、本作ではこの粘りと反発感が薄れ、ストレスのない発音になっています。しかしながらいたずらに放射してゆくようなプロジェクションではなく、音としての上品で確かな佇まいがあり、色彩は控えめながらも表情の機微と多様さはやはり人間の声にも比すべきもので、非常に音楽的。基音の硬質さとほんのりとエコーをまとったような響きに杉材の特徴が現れており、また特に高音の純度の高い樹脂のような音像は魅力的。全体に各音の分離も優れ、低音から中低音そして高音に至るバランスも秀逸です。
裏板はセンターからやや低音寄りの部分、木目に沿って約40センチほどの割れ埋木補修歴がありますが、非常に適切な処置がされていますので継続しての使用に問題なく、また外観にもほとんど影響ありません。全体はセラックによる再塗装が施されており、現状でほんのわずかなスクラッチ傷や微細な打痕があるのみでとても綺麗な状態です。またフレットも全交換がされておりこちらも現状で(ピッチ含め)適正値の状態。ネックの状態も完璧と言える設定を維持しています。ネックシェイプは薄めのDシェイプでコンパクトなグリップ感。弦高値は2.8/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は2.5mmあります。弦の張りは中庸でとても押さえやすいので現状でも弾き易く感じますが、お好みに応じて弦高はさらに低く設定することが可能です。糸巻はスペインの老舗ブランドFustero製を装着。重量は1.38kgとこのブランドとしてはやや軽めの造りになっています。
定価(税込)
: 時価
販売価格(税込)
: お問い合わせ下さい。
製作家/商品名
:
イグナシオ・フレタ・エ・イーホス Ignacio Fleta e Hijos
モデル/品番 Model/No.
:
No.750
スペック
カタログ
&問合せ
弦長 Scale Length
:
650mm
国 Country
:
スペイン Spain
製作年 Year
:
1979年
表板 Top
:
杉 Solid Ceder
横裏板 Back & Sides
:
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
付属品 Option
:
ハードケース(Bam)
備考 Notes
:
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 4.0mm
[楽器情報]
スペイン、バルセロナの工房、イグナシオ・フレタ1世(1897~1977)と二人の息子フランシスコ(1925~200?)とガブリエル(1929~201?)との共作によるブランドで、現在はフレタ1世の孫のガブリエルが工房を継承し製作を続けています(ブランド名はIgnacio Fleta e hijosのまま。e hijosは「~と息子たち」の意)。本器は1979年製のUsed、顧客のオーダーによる特注品でブランドのこの時期としては比較的珍しい中南米ローズウッド材を使用、そして表面板はウェスタンレッドセダー、より高級感を増した一本です。割れなどの大きな修理や改造歴はなく、表面板は指板両脇、サウンドホールの高音側、ブリッジ下側、ボトム付近などに極めて軽微な浅い打痕が数か所あるのみとなっており、横裏板は衣服等によるこれも微細な摩擦あと、ネック裏は若干の爪キズありますがやはりわずかなもので全体にとてもきれいな状態。ボディ塗装は細かなウェザーチェック(ひび割れ)がありますが経年による自然に発生もので現状で今後の継続使用には全く問題ありません。ネック、フレット、糸巻き等演奏性に関わる部分も良好です。
定価(税込)
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