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製作家/商品名 アルカンヘル・フェルナンデス Arcangel Fernandez
モデル/品番 Model/No.
001_020_arcangel_03_203
弦長 Scale Length 650mm
国 Country スペイン Spain
製作年 Year 2003年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option ハードケース(ヒスコック)
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.0mm

[製作家情報]
1931年スペイン、マドリッド生まれ。マヌエル・ラミレス、サントス・エルナンデスから続くマドリッド派の哲学を真に継承し、頑ななまでにそれを護り通したほとんど唯一の職人であり、その芸術性においても極点を示した20世紀後半のスペインを代表する製作家です。

少年時代は映画俳優志望で実際に数本の映画にも出演、13歳になると家具職人として働き始め、同時にフラメンコギターの演奏も始めます。相当な腕前だった彼は兵役を終えた頃にはプロギタリストとしての道を模索するようになりますが、1954年、当時サントス・エルナンデス(1874~1943)の後継者とされていた名工マルセロ・バルベロ1世(1904~1956)の知己を得てその工房に足繁く通うようになると、この名工のすすめに応じて弟子入りします。アルカンヘルは師バルベロの作るギターに強い興味を抱き、持ち前の探求心で加速度的に製作の腕前を上げ、瞬く間に職人として成長してゆきます。しかしバルベロは1956年に52歳の若さで他界。わずか2年間に学んだことを糧に、唯一の弟子であったアルカンヘルはバルベロの残された注文分のギターをすべて製作した後、1957年に師の工房の近くヘスス・イ・マリア通りに自身の工房を設立。この開始時からアルカンヘルの職人としての充実度はすさまじいほどで、造作と音響の両方において若さゆえの甘さなどみじんもなく、透徹した精神が隅々まで行き渡った名品を作り出しています。そしてそれはその後50年に渡り一切弛緩することなく続いてゆくことになります。後年には師の息子マルセロ・バルベロ・イーホ(1943~2005)がスタッフに加わり、共に同じ工房で製作を続けていました。

自身のラベルによるものはクラシック、フラメンコそれぞれ一貫してワンモデルのみを製作。それ以外には工房品(「Para Casa Arcangel Fernandez」ラベル)としてバルベロ・イーホやマヌエル・カセレスらが製作を担当して出荷もしています。この二人はそれぞれ自身のオリジナルラベルでの製作も行っていますが、アルカンヘル工房品として出荷されたものも完全手工品として(ラベルには製作者の名前が明記されています)極めて高いクオリティのもので評価も高く、現在中古市場でも人気のアイテムとなっています。

アルカンヘルの造作、材の選定、そしてなによりも音色に対する一切の妥協を排した製作姿勢は彼の人柄もあいまって孤高の趣を呈し、彼の楽器はそのあまりの完成度の高さゆえに、演奏者に非常な技術の洗練を要求するものとなっております。それゆえに多くのギタリストを刺激し続けている稀有な楽器ですが、2011年に製作を引退。現在ではますます稀少となっている名ブランドの一つです。


[楽器情報]
アルカンヘル・フェルナンデス 2003年製作 クラシックモデルUsed の入荷です。名工アルカンヘルの達意のクラシック、マドリッド派の純粋形態を21世紀の現在に具現化したような一本で、まさに逸品です。いかにも彼らしい硬質な、強い粘りを持った発音で、倍音を抑えた音像は一つ一つが洗練されており、凛としてストイックな佇まい。旋律になると全く自然なしなやかさとうねりを生み出し、音は楽想に応じて(あくまでも控えめながら)可愛らしさからデモーニッシュなものまでも表出する、そのクラシカルな表現力が素晴らしい。スパニッシュギターらしい重厚で豊かな音量を備えていますが、「箱がよく鳴っている」というよりも、何か大きなものがそこに存在してるかのようなアルカンヘルの特徴的な音圧感。それはモダンギター的な、小さなものを増幅しているような(どこか無理やりな感がなくもない)音量のあり方とは全く異なる極めて有機的なもので、ギターという楽器の自然な性質として現れた音圧の高さであり、その迫力はやはり比類がありません。音響バランスもすぐれていて、重心の低いしっかりとした低音から繊細かつ力強い高音までの自然なつながり。それでいて各弦はそれぞれに明確なアイデンティティを持っており、ポリフォニックな曲においては各声部の性格をしっかりと弾き分けることができます。しばしば引き合いに出される「小さなオーケストラ」のたとえを参照するなら、ここではむしろ弦楽四重奏的な、より緊密な音響が立ち現れてきます。

表面板力木配置はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、扇状力木は6本が、センターに配置された1本を境として低音側に2本、高音側に3本配置され、ボトム部でそれらの先端を受け止めるようにハの字型のクロージングバーを設置、駒板位置にはほぼ横幅いっぱいに補強プレートが貼られている、アルカンヘルのクラッシックモデルの定式の配置となっています(これらのバーや力木はそれぞれ通常のギターよりも太く高く、強固に作られています)。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。

コンディションはとても良好で、表面板サウンドホールまわりにわずかに微細な弾き傷、ブリッジ下1弦部分に弦とび補修あとがあるほかはわずかに衣服の摩擦があるのみのとなっています。ネック、フレット等演奏性に関わる部分も問題ございません。ネックは普通の厚みの
Dシェイプ。弦高は3.0/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには1.5~2.0mmの余剰がありますのでさらに低く設定することが可能です。糸巻はスペインの老舗ブランドFustero製を装着しており、こちらも現状で機能に問題ありません。


新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。


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