〔製作家情報〕
1955年ドイツ生まれ。大学卒業後にギターやリュートなど幾つかの工房で修業を重ねたのち、1985年にマイスター制度による国家試験に合格しゲゼレを取得、1986年に創設当初のLakewood Guitars のリペア部門で働くことになります。1988年にホセ・ルイス・ロマニリョスのギター製作セミナーに参加し、この名工から彼のその後の方向性を決定づけるほどの影響を受けることになります。1989年には再び国家試験に合格しマイスターの称号を得るとともに、自身の独立した工房を設立。師であり友人であるロマニリョスの薫陶を受け、トーレスを起点とするスペインの伝統的なギター、そして特にハウザー1世の製作美学に傾倒し、現在もこれらのマエストロたちのギターを規範とした、外観、音色ともに味わい深い楽器を製作しています。
〔特徴〕
アントニオ・デ・トーレスの中でも特に伝説的な銘器として名高い「ラ・レオナ」、エルネスト・ハンネン博士の所有するその実物を仔細に調査、研究した成果を活かして製作された、トーレスモデルの逸品です。左右対称の7本の扇状力木とそれを胴底でハの字型に受け止める力木配置。ボディサイズは実際のラ・レオナよりも若干大きく造られており、弦長は640mmで設定。全面に繊細なセラック塗装が施されており、表面板はぎりぎりまで薄く加工され、レゾナンスはF#とGの間に設定されています。糸巻きはロジャースを搭載。口輪デザイン等はオリジナルを彷彿とさせるもので、全体に銘器の気品漂う、実に完成度の高いトーレスモデルとなっています。
音は小さなボディからは考えられないほどに深く、やや乾いた木質の響きが滋味をたたえると同時に、全体に凛としたみずみずしさも感じさせます。単音はクリアで濃密、和音では雑味の無い調和が聞かれ、サスティーンも絶妙な加減。指先のタッチに対する音色の変化も実に表情豊かで、スパニッシュギターの特性をしっかりとつかんだ、オルディゲスならではの至芸と言えるでしょう。ヴィンテージサウンドの再現にとどまらない、この製作家独自の音響哲学も十全に盛り込まれており、それが程よく現代的な感覚を付与しているところも、多くのギタリストに愛用される所以でしょう。全体の外観やこまかな造作もまた精緻を極める同時に審美的なセンスに溢れ、覚悟をもってこの名工の作に挑んだことがうかがえる出来栄え。
ボディサイズと短い弦長の仕様ゆえ、日本人にとっては身体的なフィット感もよく、また女性の方にもおすすめです。
Visesnutの別ブランドKITA のハードケース付属
〔商品情報〕
楽器名 | ゲルハルト・オルディゲス Gerhard Oldiges |
カテゴリ | 輸入クラシック 新作 |
品番/モデル | トーレスモデル ‘‘La Tanda” |
弦 長 | 640mm |
国 | ドイツ Germany |
製作年 | 2020年 |
表 板 | 松単板 Spruce |
裏 板 | 中南米ローズウッド単板 South American ros |
程 度※ | 10 |
定 価 | 3,080,000 円 |
販売価格(税込) | お問い合わせ下さい。 |
付属品 | ハードケース付属 |