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国産クラシック 中古   写真をクリックするとさらに大きなカタログ写真が表示されます。
製作家/商品名 黒田 義正 Yoshimasa Kuroda演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. トーレスモデル Torres Model
005_kurodaY_02_203_01
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2003年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides ローズウッド単板 Indian Rosewood
付属品 Option ハードケース(緑カバー)
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラックニス
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.2mm /6弦 4.0mm

〔製作家情報〕
1954年兵庫県生まれ。足尾芸術学院デザイン科卒。出身地である兵庫県に工房を構え、主に19世紀タイプのモデルを中心に精力的に製作活動を続けています。ラコート、ファブリカトーレ、シュタウファーなどのレプリカモデルで定評があり、また1本1本の仕様が異なるためそれぞれが稀少性の高いものとなっています。19世紀ギターの難度の高い装飾も忠実に再現する高度な技術を持っており、独自の塗装法で仕上げられたそれらのモデルはいかにも古雅な雰囲気を備えると同時に、音響における再現度も不足なく、ロマンティックギター愛好家から高い評価を得ています。他にもトーレス以降の現代タイプにギターも製作。

〔楽器情報〕
ラコート、シュタウファーなど19世紀ロマンティックギターのレプリカをメインとする黒田氏の比較的珍しいトーレスモデル、2003年製Used の入荷です。全面セラック塗装による素朴で味わい深い仕上げは19世紀ギターレプリカと同様に本作でも通底しており、また音響面でも黒田氏らしい素朴でまろやかな質感で落ち着きがあり、程よいヴィンテージ感が演出されています。

表面板内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、左右対称7本の扇状力木にボトム部でこれらの先端を受け止めるようにハの字型に配置された2本のクロージングバーとなっており、レゾナンスはG~G#デ設定されています。表面板と横板をボディ内側で接合するのはペオネス(小型の木製ブロック)ではなく上部のみ溝切加工をしたライニングを設置しており、これはこのブランドのスパニッシュスタイルのギターとしては珍しい仕様。

トーレスの、まろやかなエコーを纏いながらタッチにまとわりつくような発音の感触や、あくまでもバランスよく木の属性としての自然な鳴りを追及したかような響きといった特性も十分に感じさせながら、それを黒田氏の音響嗜好の中に無理なく収めており、素直に楽しめる一本に仕上がっています。

表面板サウンドホール周辺に数か所と、同じく表面板のボトム付近にも数か所のスクラッチあとや弾きキズがあります。また横裏板は演奏時の衣服の摩擦によるごく微細なスクラッチなどがありますが軽微なもので、20年を経たセラック塗装仕様の楽器としては良好な状態です。割れ等の大きな修理履歴はありません。ネックはおそらく指板調整が施された可能性がありますが現状は真っ直ぐを維持しており、フレットも問題ありません。ネック形状は普通の厚みのDシェイプ。弦高値は3.2/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには2.0~2.5mmの余剰がありますのでお好みに応じて設定値を低くすることも可能です。





定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  297,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 黒澤 哲郎 Tetsuo Kurosawa演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. ディナスティア Dinastia No.20
005_kurosawaT_02_212
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本
製作年 Year 2012年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option ハードケース
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ゴトー510シリーズ
弦 高:1弦  2.9 mm/6弦 3.8 mm

〔製作家情報〕
1976年茨城県生まれ。製作家の父黒澤澄雄氏の薫陶を受けると共に、東京都立工芸高等学校後ギター製作に携わり卒業。その後1997年にスペインへ渡り、テサーノス・ペレスの工房へ弟子入した他、アントニオ・マリン工房にて塗装技術を学んで帰国。マヌエル・ラミレスやヴィセンテ・カマチョなど規範としながら、スペインの伝統的なニュアンスを彼なりに消化した堅実な造りで製作を続けており、近年はフラメンコギタリスト沖仁とのコラボモデルも発表。現在はラティス構造によるクラシックモデルも製作するなど、幅広く展開している若手製作家である。

〔楽器情報〕
黒澤哲郎製作のモデル Dinastia 2012年製Usedが入荷いたしました。このブランドの最上位機種にあたり、最も影響を受けたであろうラミレス系マドリッド派の構造的コンセプトで作られています。その特徴は内部構造にもっともよくあらわれており、クラシックギターとしては珍しいXブレーシングシステムを採用。サウンドホールの上側(ネック側)は通常のハーモニックバーですが、下側はちょうどホールの真下で2本のハーモニックバーがX状に交差しており、ボディ下部は3本の力木を表面板の木目に沿って等間隔に平行に配置。ブリッジ位置には駒板とほぼ同じ広さの薄いパッチ板が貼られ、3本の力木のうちセンターと高音側の2本はそのプレートの上を通過し、低音側の1本はプレートの上下で分断しています。その3本の力木の先端をボトム部でハの字型に配された2本のクロージングバーが受け止めるように配置。レゾナンスはGの少し上に設定されています。

これは彼がスペインで製作を師事したマリアーノ・テサーノスやテオドロ・ペレスの影響を如実に受けており、またほぼ同じ配置システムはパウリーノ・ベルナベも自身のフラッグシップモデル等で採用していることなどからも、現在のマドリッド派の特徴的構造の一つとなっています(※現在の哲郎氏の製作するDinastiaモデルは全く趣を異にし、ラティスブレーシング(格子状力木)のモダンなスタイルで作られています)。

そのマドリッド的な作風に傾倒していたいた彼らしく明るく重厚な響きですが、迫力よりもむしろ柔和で優しい音色が特徴です。どこか日本人らしい気質を反映してか、表情はとても落ち着いており、華やかさや色気とは異なる、常に安定した感覚。ゆったりと奥行きを纏ったような軽い粘りをもった発音で、これがこのブランド特有の心地よさを生んでいます。

表面板は細かな弾き傷が全体に若干あります。横裏板は衣服の摩擦等の跡やそれにともなう塗装のムラが少しみられますが全体に外観を損ねるほどではなく、年代相応のレベルといえます。表面板ブリッジ下センター部分に割れの補修履歴がありますが、適切な処置が施されており現状での問題はありません。ネック、フレット、糸巻き等演奏性に関わる部分も問題ありません。ネックシェイプは通常の厚みのDシェイプタイプ、フレットは20フレット仕様。全面セラックニスによるオリジナル仕様となっております。




定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 三浦 隆志 Takashi Miura演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. P-17 No.1348
005_miuraT_02_201
弦長 Scale Length 648mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2001年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option HISCOX ケース
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.8mm /6弦 3.9mm

〔製作家情報〕
1951年北海道生まれ。1973年札幌にてギター製作を開始。
1980年、84年スペインはグラナダに渡り、同地の名工アントニオ・マリン・モンテロに師事。1985年帰国後、仙台に工房を構えている。

スペイン、グラナダの名工アントニオ・マリンの指導を受けたことから、国内におけるグラナダ派の直系と位置付けられることの多い氏ですが、伝統的なスペインギター工法を基礎としながらも、持ち前の進取の気性でダブルトップなどモダンタイプの製作法も実践し、それぞれ高い評価を受けている製作家です。

〔楽器情報〕
三浦隆志製作のモデルP-17 2001年製 Usedの入荷です。表板にはベアクロウの入った松材、横裏板にはこれも特徴的な木目の(おそらくはジリコテ材)を使用しメイプルのライニングでセッティング、ヘッドシェイプはホセ・ルイス・ロマニリョスのデザインを採用しており、洒脱な外観に仕上げています。

内部構造はサウンドホール上側に厚く高く加工された強固なハーモニックバーが2本、サウンドホール下側のバーは低音側から高音側に向けてやや斜めに下がってゆくように設置されており、扇状力木は左右対称5本、ブリッジ位置にほぼ横幅いっぱいにわたって設置されたいわゆるトランスヴァースバーを貫通してボディボトム部まで伸びています。サウンドホールの両側(低音側と高音側)にもそれぞれ1本ずつ短い力木が横板のカーヴに沿うように設置されています。5本の扇状力木がトランスヴァースバーを貫通するシステムはフランスの製作家ロベール・ブーシェの構造的特徴であると同時に三浦氏の師事したアントニオ・マリンのスタンダードでもありますが、ここで氏は力木とバーが交差する部分の加工等細かな部分での独自の試みを行っており、先述のサウンドホール両脇の短い力木の設置などはブーシェ、マリンどちらの設計にもありません(ただしこの設計自体はトーレス以降オーソドックスなスタイルの一つとして定着しています)。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。

丁寧な造作や意匠などの審美的な面でスペイン、特にグラナダ的な要素を深く感じさせる仕上がりは三浦氏の作では通底しており、20年以上前の作となる本器でもそれは如実に見てとることができます。しかしながらグラナダギターの明朗で生々しい響きとは趣を異にした音で、たっぷりとリヴァーブをかけたような独特のふわりとした響き。これはスペイン的な奥行きやパースペクティブのある響き方とは明らかに異なるもので、またどちらと言えばやや硬質の渋く落ち着いた音の楽器が多い氏にとっても音響的に珍しい一本といえます。しかしながら音像自体は芯がしっかりとして、わずかな反発感を伴いながら心地よく発音されるその撥弦の感触、低音~中低音のBassとしての身振りと不足なく歌う高音とのバランスは自然で、三浦氏の楽器の中でも魅力ある一本となっています。

割れなどの大きな修理履歴はありません。ピックアップを搭載して使用されていたもので、現在はピックアップシステムはすべて取り外してあります。横板の底部分はアウトジャックを取り外した後に埋木による穴埋めと塗装タッチアップが施されています。ネック、フレット、糸巻などの演奏性に関わる部分は問題ありません。全体に細かな傷や摩擦跡など有りますが年代相応のレベルと言えます。




定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。

製作家/商品名 中山 修 Osamu Nakayama演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. Bamboo Guitar
005_NakayamaO_02_209_03
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2009年
表板 Top 杉単板 Ceder
横裏板 Back & Sides 孟宗竹 Bamboo
付属品 Option 軽量ケース黒
備考 Notes
ネック:孟宗竹
指 板:黒檀
塗 装:ポリウレタン
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 4.3mm

〔製作家情報〕
1941年 秋田県に生まれ、新潟県で育つ。中学の時からクラシックギターの演奏を始め、東京に出て小原安正に師事。1960年にはスペインに渡り、ナルシソ・イエペスに師事します。この時現地のギター製作家から自身が所持していた国産ギターを酷評されたのをきっかけに発奮し、本場スペインのギター製作を学ぶことを決意します。師イエペスにより当時まさに隆盛を極めんとしていたホセ・ラミレス3世の工房を紹介され、9年もの間、昼は演奏を夜はギター工房で製作修行をする日々を過ごします。帰国後に長野に工房を構え、自身が製作したモデルをイエペスが使用するなどしてその名声と評価は高まりますが、1979年38歳の時に事故により両手を負傷、深い絶望とともに演奏と製作の両方を完全に断念します。その後九州の久留米に転居して木工職人として働いていましたが、夢に現れた「竹製のギター」が啓示となり、製作を辞してから21年後の2000年に地元久留米の孟宗竹を使用してクラシックギターを再び製作することを決意。前例のないギターだけに3年の試行錯誤を経てようやく最初の一本を製作。その後も改良を続ける内にユーザーの評価も注目度も高まりを見せるようになり、おそらく世界で唯一の竹製ギターは文字通り中山修ブランドのフラッグシップモデルとして人気を博すことになります。

中山氏自身の説明によると、Bamboo Guitar に使われる竹は工房がある福岡県久留米市の孟宗竹のみを使用。1本につき直径18cmほどの竹を8本、それを4つ割りにして釜茹でした後に半年間じっくりと日干しにする。細く切った竹板を80枚以上貼り合わせて厚さ9センチの合板を作りあげ、それをギター各部の部材として加工して組み合わせるだという。竹という素材の性質からその加工には非常な困難が伴いますが、これを細心の注意を払って作業をすることで造作的にも音響的にも完成度の高い1本として仕上げる技量は見事なもので、同時に彼の製作家としての出自たるスペインギターへの深い敬意も感じられる作品は非常な魅力があり、熱心なファン層を形成しています。

〔楽器情報〕
中山修製作のバンブーギター 2009年製 Used美品の入荷です。表面板は杉、横裏板は孟宗竹(横板は内側にローズウッド材を貼り合わせています)を使用したモデルで、まずは竹特有の清澄でしかし野性的な板目に目が奪われます。表面板の杉材とのコントラストも良く、同じような白い材との組み合わせでは楓や糸杉などがありますが、それらとはやはり異なる特別な個性を持っています。この加工困難な材(変形しやすく割れやすい)を完璧ともいえる精度で美しく仕上げていることには改めて感嘆しますが、このギターの音響的な完成度の高さも特筆されるべきでしょう。

表面板力木構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、そして表面板低音側上部のふくらみ部分から下部高音側のふくらみ部分へと斜めに横切るように設置されたもう一本のバー(このバーはサウンドホール下に設置されたハーモニックバーとちょうどその中央で交差している)が設置され、扇状力木は計6本がセンターに配置された一本を境に高音側に2本、低音側に3本の配置となっており、ボトム部分でそれらの先端を受け止めるように2本のクロージングバーがハの字型に配置されています。ブリッジ位置には駒板よりも長く、ほぼ横幅いっぱいに渡ってパッチ板が貼られています。レゾナンスはG#~Aに設定されています。2本のハーモニックバーと斜めに交差するバーの3本とも低音側に4~5cmほどの低い開口部が設けられており、これを含む上記の表面板内部構造はそのレゾナンス設定も併せてホセ・ラミレス3世のの有名な「1A」 モデルの基本形を踏襲しています。

一つ一つの音の粒が揃った、非常に分離の良い音響で、十分なサスティーンも12フレット以上のハイフレットに至るまで均質的に備わっているのは珍しい。高い音圧はラミレスを思わせもしますが、やはり竹材によるものなのか硬めのきりっとした音像に杉材の柔らかみをほのかにまぶした様な独特の質感。指と完全にシンクロするような速い反応ですべてが明晰に発音されるため、演奏には自然なドライヴ感が生まれるのですがこれがなんとも心地よい。このからっとした(「竹を割ったような」と思わず言いたくなる)音響の中にスペインギター的なニュアンスをしっかりと含んでいるところは見事なもので、その特異さだけで語られるべきではない魅力を持っています。

ほぼ無傷で修理履歴のない美品です。ネック(これも孟宗竹製)、フレットなどの演奏性に関する部分も良好な状態。ネック形状は普通の厚みのDシェイプでフラットな加工がされており、指板はクラシックギターとしてはやや強めのラウンド加工が施されています。弦の張りは柔らかめなので両手ともに演奏上のストレスが軽減されています。弦高値は3.0/4.3mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには2.0~3.5mmの余剰がありますのでお好みに応じて調整が可能です。





定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  198,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 中山 修 Osamu Nakayama演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. Bamboo Guitar
005_NakayamaO_02_209_04
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2009年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 孟宗竹 Bamboo
付属品 Option スーパーライト茶
備考 Notes
ネック:孟宗竹
指 板:エボニー
塗 装:ポリウレタン
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.2mm

〔製作家情報〕
1941年 秋田県に生まれ、新潟県で育つ。中学の時からクラシックギターの演奏を始め、東京に出て小原安正に師事。1960年にはスペインに渡り、ナルシソ・イエペスに師事します。この時現地のギター製作家から自身が所持していた国産ギターを酷評されたのをきっかけに発奮し、本場スペインのギター製作を学ぶことを決意します。師イエペスにより当時まさに隆盛を極めんとしていたホセ・ラミレス3世の工房を紹介され、9年もの間、昼は演奏を夜はギター工房で製作修行をする日々を過ごします。帰国後に長野に工房を構え、自身が製作したモデルをイエペスが使用するなどしてその名声と評価は高まりますが、1979年38歳の時に事故により両手を負傷、深い絶望とともに演奏と製作の両方を完全に断念します。その後九州の久留米に転居して木工職人として働いていましたが、夢に現れた「竹製のギター」が啓示となり、製作を辞してから21年後の2000年に地元久留米の孟宗竹を使用してクラシックギターを再び製作することを決意。前例のないギターだけに3年の試行錯誤を経てようやく最初の一本を製作。その後も改良を続ける内にユーザーの評価も注目度も高まりを見せるようになり、おそらく世界で唯一の竹製ギターは文字通り中山修ブランドのフラッグシップモデルとして人気を博すことになります。

中山氏自身の説明によると、Bamboo Guitar に使われる竹は工房がある福岡県久留米市の孟宗竹のみを使用。1本につき直径18cmほどの竹を8本、それを4つ割りにして釜茹でした後に半年間じっくりと日干しにする。細く切った竹板を80枚以上貼り合わせて厚さ9センチの合板を作りあげ、それをギター各部の部材として加工して組み合わせるだという。竹という素材の性質からその加工には非常な困難が伴いますが、これを細心の注意を払って作業をすることで造作的にも音響的にも完成度の高い1本として仕上げる技量は見事なもので、同時に彼の製作家としての出自たるスペインギターへの深い敬意も感じられる作品は非常な魅力があり、熱心なファン層を形成しています。


〔楽器情報〕
中山修製作のバンブーギター 2009年製 Used美品の入荷です。表面板は松、横裏板は孟宗竹を使用したモデル、まずは誰もが清澄でしかし野性的な竹ならではのヴィジュアルに目が奪われるでしょう。表面板はやや飴色がかったヴィンテージニュアンスの松材を使用しており、これが孟宗竹との不思議なコントラストを生み出しています。

表面板力木構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、そして表面板低音側上部のふくらみ部分から高音側下部のふくらみ部分へと斜めに横切るように設置されたもう一本のバー(このバーはサウンドホール下に設置されたハーモニックバーとちょうどその中央で交差している)が設置され、扇状力木は計6本がセンターに配置された一本を境に高音側に2本、低音側に3本の配置となっており、ボトム部分でそれらの先端を受け止めるように2本のクロージングバーがハの字型に配置されています。ブリッジ位置には駒板よりも長く、ほぼ横幅いっぱいに渡ってパッチ板が貼られています。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。2本のハーモニックバーと斜めに交差するバーの3本とも低音側に4~5cmほどの低い開口部が設けられており、これを含む上記の表面板内部構造は彼がスペインで製作修行をしたホセ・ラミレス3世の有名な「1A」 モデルを踏襲しています。

松と竹材との組み合わせによる音響はやはりとてもすっきりとしたもので、単音は硬めのきりっとした音像が低音から高音まで均質に行き渡っており、スペインギター的などっしりとした重心感覚とは異なりフラットな感覚。そこに竹材特有のドライな響きとラミレス的表情が不思議に合わさって、古楽器的とも南米的とも言える音色を作り上げており、これがなかなか個性的。

ほぼ無傷で修理履歴のない美品です。ネック(これも孟宗竹製)、フレットなどの演奏性に関する部分も良好な状態。ネック形状はやや厚みのあるDシェイプでフラットな加工がされており、指板はクラシックギターとしてはやや強めのラウンド加工が施されています。弦の張りは柔らかめなので両手ともに演奏上のストレスが軽減されています。弦高値は3.0/4.2mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには1.0~1.5mmの余剰がありますのでお好みに応じて調整が可能です。





新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  198,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 中山 修 Osamu Nakayama演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. Bamboo Guitar 1-1
005_NakayamaO_02_210
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2010年
表板 Top 孟宗竹 Bamboo
横裏板 Back & Sides 孟宗竹 Bamboo
付属品 Option 軽量ケース黒
備考 Notes
ネック:孟宗竹
指 板:エボニー
塗 装:ポリウレタン
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 4.1mm

〔製作家情報〕
1941年 秋田県に生まれ、新潟県で育つ。中学の時からクラシックギターの演奏を始め、東京に出て小原安正に師事。1960年にはスペインに渡り、ナルシソ・イエペスに師事します。この時現地のギター製作家から自身が所持していた国産ギターを酷評されたのをきっかけに発奮し、本場スペインのギター製作を学ぶことを決意します。師イエペスにより当時まさに隆盛を極めんとしていたホセ・ラミレス3世の工房を紹介され、9年もの間、昼は演奏を夜はギター工房で製作修行をする日々を過ごします。帰国後に長野に工房を構え、自身が製作したモデルをイエペスが使用するなどしてその名声と評価は高まりますが、1979年38歳の時に事故により両手を負傷、深い絶望とともに演奏と製作の両方を完全に断念します。その後九州の久留米に転居して木工職人として働いていましたが、夢に現れた「竹製のギター」が啓示となり、製作を辞してから21年後の2000年に地元久留米の孟宗竹を使用してクラシックギターを再び製作することを決意。前例のないギターだけに3年の試行錯誤を経てようやく最初の一本を製作。その後も改良を続ける内にユーザーの評価も注目度も高まりを見せるようになり、おそらく世界で唯一の竹製ギターは文字通り中山修ブランドのフラッグシップモデルとして人気を博すことになります。

中山氏自身の説明によると、Bamboo Guitar に使われる竹は工房がある福岡県久留米市の孟宗竹のみを使用。1本につき直径18cmほどの竹を8本、それを4つ割りにして釜茹でした後に半年間じっくりと日干しにする。細く切った竹板を80枚以上貼り合わせて厚さ9センチの合板を作りあげ、それをギター各部の部材として加工して組み合わせるだという。竹という素材の性質からその加工には非常な困難が伴いますが、これを細心の注意を払って作業をすることで造作的にも音響的にも完成度の高い1本として仕上げる技量は見事なもので、同時に彼の製作家としての出自たるスペインギターへの深い敬意も感じられる作品は非常な魅力があり、熱心なファン層を形成しています。

〔楽器情報〕
中山修製作のバンブーギター 2010年製 No.1-1 Used美品の入荷です。表面板、横裏板ともに孟宗竹を使用したモデル(横板は内側にローズウッド材を貼り合わせた2重仕様)。ボディだけでなくネックやヘッド、内部の力木までもが孟宗竹で製作された文字通りのオール・バンブー仕様の珍しい一本です。

竹ならではのさわやかでしかし野性味のある木目のヴィジュアルに目が奪われますが、くっきりと雑味なく整った音響にスペイン的な表情を加えたような独特の感触が魅力的な一本。タッチとぴったりとシンクロするようなすぐれた反応性があり、硬めのきりっとした音が粒だって立ち上がってくる感覚がとても心地よく、また音量的にも十分なダイナミクスを備えています。

表面板力木構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、そして表面板低音側上部のふくらみ部分から高音側下部のふくらみ部分へと斜めに横切るように設置されたもう一本のバー(このバーはサウンドホール下に設置されたハーモニックバーとちょうどその中央で交差している)が設置され、扇状力木は計6本がセンターに配置された一本を境に高音側に2本、低音側に3本の配置となっており、ボトム部分でそれらの先端を受け止めるように2本のクロージングバーがハの字型に配置されています。ブリッジ位置には駒板よりも長く、ほぼ横幅いっぱいに渡ってパッチ板が貼られています。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。2本のハーモニックバーと斜めに交差するバーの3本とも低音側に4~5cmほどの低い開口部が設けられており、これを含む上記の表面板内部構造は彼がスペインで製作修行をしたホセ・ラミレス3世の有名な「1A」 モデルを踏襲しています。

ほぼ無傷で修理履歴のない美品です。ネック、フレットなどの演奏性に関する部分も良好な状態。ネック形状はやや厚みのあるDシェイプでフラットな加工がされており、指板はクラシックギターとしてはやや強めのラウンド加工が施されています。弦の張りは柔らかめなので両手ともに演奏上のストレスが軽減されています。弦高値は3.0/4.1mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには3.0~4.0mmの十分な余剰がありますのでお好みに応じて調整が可能です。





品切れ 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  198,000 円

製作家/商品名 佐藤 忠夫 Tadao Sato演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. No.50
005_satoT_02_208_50
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2008年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option 軽量ケース黒
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラックニス
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 2.8mm /6弦 3.8mm


[製作家情報]
1940年徳島県生まれ。クラシックギター演奏を溝渕溝五郎に師事。千葉大学薬学部卒業後に大塚製薬に入社。カンザス大学、フロリダ大学にも留学した。2000年徳島ギター協会に入会。川竹道夫氏にギター演奏を学び、同時にギター製作部に入門。同年自身の作による第1号を完成させ、その後も限られた本数ながらコンスタントに製作を継続。トーレスを基本としたトラディショナルな工法で、セラックニス仕上げの素朴な音色と作風です。また翻訳業でも、クラシックギター製作における最重要の研究書である「アントニオ・デ・トーレス:ギター製作家-その生涯と作品」(ホセ・ルイス・ロマニリョス著)、「ラミレスが語る ギターの世界」(ホセ・ラミレス三世著)の共同翻訳者として出版しています。


[楽器情報]
佐藤忠夫製作 のNo.50 松・中南米ローズウッド仕様 2008年製Usedの入荷です。特にモデル名はありませんがおそらくアントニオ・デ・トーレスに準拠した仕様となっています。表面板力木配置はサウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー。扇状力木は左右対称7本、それらの先端をボトム部でV字型に配置された2本のクロージングバーが受け止めます。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。

このブランドの特徴と言えるまろやかな発音と乾いた響き、トーレスの(放射してゆくようなプロジェクションというよりも)まとまりのある落ち着いた音響とが円満に相乗してほどよいヴィンテージ感を生み出しており、味わいのある一本に仕上がっています。外観においても薄いセラック塗装で仕上げられた全体の質感、横裏板の中南米産ローズウッドのいかにも野趣のある板目ややや小柄なボディなども同様にオールドな雰囲気を醸し出しています。

表面板の指板両脇に割れ補修歴があります。その他キズは全体にほとんどなく、わずかに子かな摩擦等が見られるのみで綺麗な状態。ネックはほんのわずかに順反りですが許容範囲内で(ネックシェイプは普通の厚みのDシェイプ)、演奏性への影響はありません。フレットも適正値を維持しています。糸巻はスペインの老舗ブランド Fustero製を装着、こちらも現状で機能的に問題ありません。弦高値は2.8/3.8㎜(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰が1.0~2.0㎜ありますのでお好みに応じてさらに低く調整する事が可能です。





新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  308,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 佐藤 忠夫 Tadao Sato演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. No.56
005_satoT_02_209_56
弦長 Scale Length 650mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 2009年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 楓単板 Maple
付属品 Option 軽量ケース赤
備考 Notes
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラックニス
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 4.0mm

[製作家情報]
1940年徳島県生まれ。クラシックギター演奏を溝渕溝五郎に師事。千葉大学薬学部卒業後に大塚製薬に入社。カンザス大学、フロリダ大学にも留学した。2000年徳島ギター協会に入会。川竹道夫氏にギター演奏を学び、同時にギター製作部に入門。同年自身の作による第1号を完成させ、その後も限られた本数ながらコンスタントに製作を継続。トーレスを基本としたトラディショナルな工法で、セラックニス仕上げの素朴な音色と作風です。また翻訳業でも、クラシックギター製作における最重要の研究書である「アントニオ・デ・トーレス:ギター製作家-その生涯と作品」(ホセ・ルイス・ロマニリョス著)、「ラミレスが語る ギターの世界」(ホセ・ラミレス三世著)の共同翻訳者として出版しています。

[楽器情報]
佐藤忠夫製作 のNo.56 松・キルテッドメイプル仕様 Usedの入荷です。「Classic &Flamenco」とラベルには印字されていますが純粋なクラシックモデルと言ってよいでしょう。ヘッドやボディシェイプ、内部の力木配置などアントニオ・デ・トーレスに準拠した仕様となっています。表面板力木配置はサウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー。扇状力木は左右対称7本、それらの先端をボトム部でV字型に配置された2本のクロージングバーが受け止めます。更にサウンドホールの両脇(高音側と低音側)にも各一本の短い力木がちょうど横板のカーブに沿うように配置されています。レゾナンスはGの少し上に設定されています。

佐藤氏のギターはまろやかな発音、音の乾いた触感が特徴ですが、本器においてはメイプル特有の角の取れた音像と相乗し、耳に優しく、温かみがあり、適度な芯の強さを備えたギターに仕上がっています。横裏板に使用されたキルテッドメイプルも上質で、薄いセラック塗装の質感が古雅な雰囲気を醸し出し、全体に味わい深い外観となっています。

高音側横板のくびれ部に5㎝程の割れ修理歴、また低音側横板ネックヒール部に4㎝程の割れ補修履歴があります。その他キズは全体にほとんどなく綺麗な状態。ネックは真っすぐを維持しており(ネックシェイプは普通の厚みのDシェイプ)、フレットも適正値を維持しています。糸巻はGotoh製、こちらも現状で機能的に問題ありません。弦高値は3.0/4.0㎜(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰が1.5~2.5㎜ありますのでお好みに応じてさらに低く調整する事が可能です。





新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  308,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 ヤマハ YAMAHA
モデル/品番 Model/No. GC-20S ♯2709
005_yamaha_02_GC20S_178
弦長 Scale Length 660mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 1978年
表板 Top 杉単板 Ceder
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option ハードケース付属
備考 Notes
ネック:マホガニー
指 板:黒檀
塗 装:ポリウレタン
糸 巻:ヤマハ
弦 高:1弦 2.6mm /6弦 3.1mm

[製作家情報]
総合楽器メーカーとして世界最大規模を誇り、楽器製作と音楽事業だけでも圧倒的なシェアを誇るヤマハ(1887年 静岡県 浜松市に創業)は、クラシックギターの普及にも早くから取り組んでいました。1960年代にクラシックギターの需要が世界的に高まりを見せ、国内でのクラシックギターの市場を活性化するべくヤマハは1966年にギター研究科を新設し手工ギターの研究開発に着手します。そして翌年には当時スペイン、グラナダのメンター的存在となっていた製作家のエドゥアルド・フェレールを招きスペイン伝統工法の指導を受け、更に1973年にはマヌエル・エルナンデス(エルナンデス・イ・アグアド)を招聘し技術指導を受けています。これらの集中研修の結果生まれたのがグランドコンサート(GC)シリーズで、これは現在に至るまでヤマハクラシックモデルのハイスペックシリーズとして内容を変えながら継続しています。

[楽器情報]
加藤敏郎1978年製、YAMAHA グランドコンサートシリーズのGC20S #2709 Used 良品の入荷です。1967年から始まるGCシリーズはマヌエル・エルナンデスの直接の指導を受けた江崎秀行や加藤俊郎らによる1974年発売のエポックメイキングなGC30(A、B、Cを別々の職人が担当)でYAMAHAのクラシックラインの確固たる土台を築き上げますが、当時の空前のブームやスペイン製(「本場のギター」という売り文句とともに)への需要の高まりに対するこのブランドの対応力はすさまじく、充実したラインナップを世に出してゆきます。本作GC20Sは横裏板に中南米ローズウッドを使用したハイスペックなモデルで、ブラジリアン・ローズウッドを使用したGC30に次ぐハイスペックモデルとして人気を博しました。

フォトジェニックな板目の横裏板に赤茶のセダーを表面板に、さらに全体を引き締めるイエローを基調としたバタフライの意匠がロゼッタやパーフリングにあしらわれた外観は豪奢で、いかにもラミレス系のマドリッドスクールを想起させる迫力があります。音も同様で、やや硬めの音像ですがたっぷりとエコーを伴って力強く鳴り、表情の変化もしっかりとあるところなど、作り手のスペインへの実直なリスペクトを感じさせる佳品となっています。タッチに対する反応も良く、ふくらみのある響きとも相まって弾き手は心地よく感じます。

表面板内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に1本、下側(ブリッジ側)に2本のハーモニックバー、そしてその下側バーの中央から高音側横板に向かって斜めに下りてゆくように配置されたトレブルバー、扇状力木は計6本がセンターに配置された1本を境にして高音側に2本、低音側に3本があまり角度をつけず平行に近い形で設置されています。そして駒板の位置にはほぼ横幅いっぱいに薄いパッチ補強板が貼られているという構造で、エルナンデス・イ・アグアド的配置の影響がやはり見て取れます。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。

割れなどの大きな修理履歴はありません。表面板の高音側は弾きキズや細かな打痕等やや多く見られますが年代相応のレベル、横裏板は衣服等による細かな摩擦跡がありますが外観を損ねるものではありません。ネックヒール部分や横板のボトム部接合部分などに塗装の割れや浮きなどが見られますが、現状で使用や状態に影響はありません。ネックはほんの少し順反りですが許容範囲内、フレットは摩耗なく良好な状態です。ネックシェイプは角の取れた薄めのDシェイプ。糸巻はYAMAHAオリジナルのものを装着しており、現時点で機能的な問題はありません(ピッチは40mm仕様)。


定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  297,000 円
注文数 :   

製作家/商品名 ヤマハ YAMAHA 演奏動画あり
モデル/品番 Model/No. GC-30B No.193
005_yamaha_02_GC30B_180
弦長 Scale Length 660mm
国 Country 日本 Japan
製作年 Year 1980年
表板 Top 松単板 Spruce
横裏板 Back & Sides 中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
付属品 Option Original Hard Case
備考 Notes
ネック:マホガニー
指 板:黒檀
塗 装:表板 セラック /横裏板 ラッカー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.9mm /6弦 3.8mm

[製作家情報]
総合楽器メーカーとして世界最大規模を誇り、楽器製作と音楽事業だけでも圧倒的なシェアを誇るヤマハ(1887年 静岡県 浜松市に創業)は、クラシックギターの普及にも早くから取り組んでいました。1960年代にクラシックギターの需要が世界的に高まりを見せ、国内でのクラシックギターの市場を活性化するべくヤマハは1966年にギター研究科を新設し手工ギターの研究開発に着手します。そして翌年には当時スペイン、グラナダのメンター的存在となっていた製作家のエドゥアルド・フェレールを招きスペイン伝統工法の指導を受け、更に1973年にはマヌエル・エルナンデス(エルナンデス・イ・アグアド)を招聘し技術指導を受けています。これらの集中研修の結果生まれたのがグランドコンサート(GC)シリーズで、これは現在に至るまでヤマハクラシックモデルのハイスペックシリーズとして内容を変えながら継続しています。

[楽器情報]
江崎秀行 1980年製作、YAMAHA グランドコンサートシリーズのGC30B No.193 Used 良品の入荷です。1967年から始まるGCシリーズはマヌエル・エルナンデスの直接の指導を受けた江崎秀行や加藤俊郎らによる1974年発売のエポックメイキングなGC30(A、B、Cを別々の職人が担当)でYAMAHAのクラシックラインの確固たる土台を築き上げますが、当時の空前のブームやスペイン製(「本場のギター」という売り文句とともに)への需要の高まりに対するこのブランドの対応力はすさまじく、充実したラインナップを世に出してゆきます。

本作はまさしくその嚆矢となったヤマハファンの間ではなかばレジェンダリーなモデル。
表面板内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に1本、下側(ブリッジ側)に2本のハーモニックバー、そしてその下側バーの中央から高音側横板に向かって斜めに下りてゆくように配置されたトレブルバー、扇状力木は計6本がセンターに配置された1本を境にして高音側に2本、低音側に3本があまり角度をつけず平行に近い形で設置されています。そして駒板の位置には薄いパッチ補強板が貼られているという構造で、エルナンデス・イ・アグアド的配置の影響がやはり見て取れます。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。

低音から高音まで均質で非常に高い音圧で、豪壮とさえいえる鳴り。エコーまとわせながら艶やかな音がたっぷりとしたサステーィンで響き、音とバランスは常に一定しているので奏者はストレスを感じないでしょう。スペインギターの室内楽的な奥行きを持った響きとは異なるものの、むしろフラットに整った鳴りを追求されており、演奏に安定性が生まれます。

割れなどの大きな修理履歴はありません。表面板全体に浅く細かな打痕やキズが見られ、横裏板は衣服等による細かな摩擦跡や一部塗装の変色などがありますが、何れも年代考慮すると良好な状態と言え、外観を損ねるものではありません。ネックヒール接合部分に塗装の割れや浮きなどが見られますが、現状で使用や状態に影響はありません。ネックは真直ぐを維持しており、フレットは摩耗なく良好な状態です。ネックシェイプは普通の厚みのDシェイプ。糸巻は出荷時はYAMAHAオリジナルのものを装着していたと思われますが、Gotoh 510モデルに現在は交換されています(ピッチは39mm仕様)。





新入荷 定価(税込) : 時価 販売価格(税込) :  お問い合わせ下さい。


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